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【メグとばけもの】クリアした感想・評価を綴る(ネタバレ注意!!)

2023年3月2日に発売したNintendo Switch / Steam (PC, Mac, Linux) / Xbox X|S OneのDL専用ソフト『メグとばけもの』をクリアした感想・評価・ストーリーの要約や解説を綴っています。項によっては、ネタバレ注意です。

 

 

メグとばけもの とは

少女が泣くと世界が終わる ー 魔界に迷い込んだ人間の女の子「メグ」とそれを守る魔物「ロイ」の物語。素朴なドット絵と美しいサウンドで描かれるアドベンチャーRPGです。

odencat.com

プレイ人数:1人

ジャンル:アドベンチャーRPG

 

クリアした感想・評価

ストーリーを楽しめるかが全て

魔界に住む魔物のロイとゴランは、魔界に迷い込んだ人間の少女メグを見つけます。らんぼうもののロイですが、迷子になったメグを探したり、一緒に星空を見上げたりするうち、次第にメグと心を通わせていきます。

そして、メグを母親のもとに送り届けるため、人間の世界へと向かうことになります。ロイはとても強く、ほぼ無敵の魔物。しかし、彼はメグをかばいながら戦う必要があります。メグが泣かないように時にはおもちゃを使いながら、ひとクセもふたクセもあるモンスター達と戦い抜きましょう。

魔界に迷い込んだ人間の少女:メグと、魔界の最強生物:ロイ。メグのことを何とも思ってないロイでしたが、メグが泣くことで世界が滅びそうになり、慌ててご機嫌を取ることに。それ以降、妙に懐かれてしまったロイは、メグが泣かないようにおもちゃを与えたり、一緒に遊んだり……

プレーヤーはロイを操作し、メグを人間界に戻すために魔界で情報を集め、その過程で心を通わせていく感じですね。

メグが泣くとゲームオーバー

 

一方で、メグの殺害を何者かに命じられているロイの相棒:ゴランの行動や判断もストーリーに影響を及ぼします。

 

魔界には、人間界との不可侵条約なるものがあるそう。メグとロイが交流を持つことで、秩序が乱れる恐れがあり、評議会なる魔界の組織が動き出すのもポイント。

 

本作で何を最も描いているのか。本質的な問いに対して、非常に答えやすいのも特徴で、ロイとメグによる心の交流、そして別れです。

なので、関係性の変化による心情の変化なども、プレーヤーにとってわかりやすいです。その理由としては、ロイにも感情移入できるし、メグにも感情移入できるし、ゴランにも感情移入できるから。

 

恋愛映画で必ず障害が入って亀裂が一度生まれるように、より仲良くなるために必須の喧嘩もありますが、、、

昔の自分が素直だった、と感じた一コマ

なかなおりのしるしとして、花ををロイに渡すメグ。仲直りをするということは即ち、仲が直るような関係を築いていた、ということ。僕個人は30代になってそういう関係を築いたことはないと思いますし、都合が悪ければLINEをブロックしたり、知人には弁護士を立てて~したり。人は分かり合えないしそれで全然OK、という価値観です……笑。

本作は感動する作品・泣けるゲームと聞きましたが、メグという子供の素直さが胸に刺さる人にとっては、という前提があってこそ。他作品で言うと、『ラストオブアス』のような感動要素があるのかな、と。

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赤!はメイン。緑!はサブイベント。ボリュームもそんなにあるゲームではないので積極的にこなしましょう。画像はハンバーガーを食べるための具材集め中。

サブイベントもありますが、基本は一本道でボリュームも少なめ。特徴を紹介してはいますが、プレイするとサクッと終わります。ネタバレは後述。

 

『UNDERTALE』っぽい雰囲気と会話

怖そうな雰囲気の評議会の初登場シーンで、居眠りするおじいちゃん

本作は『UNDERTALE』に似ている雰囲気がある、という表現もしっくり来ます。具体的には、グラフィックや会話まわりがそうですね。どこか抜けている部分があり、真面目過ぎず、でも大切なところはしっかり描く、みたいな。

 

ロイの家で落書きをしたメグに対し、怒るロイ。そこに、評議会の一人:ナンシーが登場。会話を理解するのがとても簡単な点も同じ。幼児のメグと脳筋のロイが中心なため、難しさは0。

子供を叱る時の注意点や心得などをロイに、説教するも、、、説教が長くてメグが寝てしまう。

 

メグが落書きした内容は、ロイとメグそのもの(それを知らずに、家の壁に落書きをしたという行為だけで怒ったロイは反省する)。こういうメグを見て、かわいい、と思える人はおすすめ。逆に、マイナスの感情を抱く人などは、本作のプレイは向いてないでしょう。

 

メグに接近してくるやべーやつ。やべーやつ という日本語が『UNDERTALE』っぽい。

 

評議会の一人:レン。トランプがニ枚あって片方がジョーカー→ジョーカーを選んだらバトルになります。バトルが面倒だったので回避出来るかと思ったら、3回リセットしても左右どちらも全部ジョーカーでした。

ピーマンがメグに当たるとゲームオーバーというギミック。落下したピーマンに対して、回鍋肉にしてちゃんと食べる と。ここらへんは超UNDERTALEっぽい。

 

(この場面だけ切り取ると)ドラクエ6のオープニングみたい

 

ポケモンっぽい構図のバトル

ロイのHP:99978/99999→敵から受けたダメージは21ですが、メグはそれを見て20/30→10ダメージを負っています。

本作のバトルは、戦うロイの姿を見たメグの心にダメージが入るような仕組み。つまり、重要なのはメグのHPを0にしないような立ち回りですね。攻略方法としては一貫して、ガード2回→ロイの必殺パンチを入れる、の繰り返し。適宣、アイテムを使用してメグのHPを回復したりバフを得るだけなので、難しくはないです。

 

『大神』の答選坊のように、光った場所を順番に押すという覚えゲーも。でも、かんたん。バトルを作業にしないような工夫を感じます。また、エンカウントなどもなく、基本はイベントというかボス戦のみ。

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また、ラスボス戦の途中でゲームオーバーになったのですが、ラスボスにダメージを与えて形態変化した状態からHP全回復で復活して再スタートでした。ゲームオーバーになっても特にデメリットもないので、軽い気持ちでプレイして良いかと。

制作としては、あくまでストーリーをメインに追って欲しい、ということでしょう。

 

曲が切ない

タイトル:  願いの星 〜 feat.Laura Shigihara
ボーカル・歌詞: Laura Shigihara  @supershigi  
作曲・編曲: 裏谷 玲央
アニメーション: Disposable Planet  @DisposablePlanet  
アートワーク: Tomas Praestholm

没入感を持ってプレイしていれば、耳に残るタイプの音楽だとは思います。

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でも、期待しすぎは禁物。描写不足も

インディーゲームに何を言ってるんだ? と言われても反論出来ないのですが、、、

一応レベルアップ的な感じでロイのHP・攻撃力がアップするものの、敵もそれ相応に強くなっているので、一撃のダメージ量が増える感覚はなく、ボスの強さは体感的に同じ。ガードして必殺パンチを入れるバトルの流れも全く同じです。また、ある程度ゲームをプレイしている人ならば、負けイベかな? みたいに察しがついたり。

あとは、探索要素などはありません。クリアした感想としては、ストーリーのこの部分を見てほしいというのが最初にあって、そこから逆算して作られたんじゃないかな、と。ある意味わかりやすいだけに、しっかりと伝えたいことが伝わるような作品です。

 

ハンナというのは、メグの母。ハンナについてもよくわからず。

ただ、完成されたゲームではない・インディーゲームだしね、という言い訳を踏まえても、少し気になった部分が僕にはありました。主に、キャラの描写不足ですね。逆に、最も描写されていたのが評議会のじいちゃん:セバス。魔界の成り立ちを俯瞰的な視点で理解させるために「記憶」という形のサブイベントにまとめていました。

 

今後、パッケージ版の発売を予想する

2017年からゲームの記事を書いて生活していますが、ダウンロード専用ソフトがパッケージ版になる様を何度も見てきました。

セバスだけでなく、レンやナンシーの記憶をDLCで付随し、クリアファイルや設定資料集・ファンアートブックなど特典をつけまくって~3500円くらいでNintendoSwitchパッケージ版を発売すれば良いんじゃないかな、と。あくまで過去の傾向ではありますが。

『NEEDY GIRL OVERDOSE』『OMORI』『VA-11 Hall-A ヴァルハラ』『グノーシア』『UNDERTALE』『黄昏ニ眠ル街』『A Space for the Unbound 心に咲く花』など、僕がクリアしただけでもこんな感じでありますが、ゲームのボリューム不足を埋めるのはやはり特典でしょうね。

余談ですが、同時期に発売された『パラノマサイト』もそのうちパッケージ版が出るかもしれないですね。

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LINEスタンプもやや残念

メグとばけもの - LINE スタンプ | LINE STORE

かわいいんですけど、ナンシーやレン、セバスがいないのはちょっと……。もう少し頑張ってほしかった。かわいいんですけどね。でも、続編を出しても売れるのかはわからん、という印象。

 

クリア時間・クリア後

クリア時間は5時間くらいでしょうか。クリア後はチャプターごとにやり直せます。

 

ネタバレ

エンディング1

人間界の研究所からお迎えのヘリが魔界に来て、ロイとゴランとメグが行くことに。その後、メグと断絶されるロイとゴラン。そして、研究所で作られた存在であるとゴランによって知らされるロイ。

メグが泣くと世界が滅ぶ、というのはプレーヤーにミスリードさせた設定であり、本当はデブリを取り込んできたロイが臨界点に達すると世界が滅ぶ、というもの(この辺りの設定は個人的に雑だと思った)。

メグが狙われていた明確な理由がわかりませんでした。不可侵条約を犯した人間として・ロイに刺激を与えないためなどでしょうが、捕まった後に処分する必要性が論理的にわかりませんでしたね……スルーすべきポイントだと思います

 

ゴランの存在意義は、ロイの監視のため。腕輪を付けられており、壊そうとすると致死性の毒が流れるとの過去の一コマ。ロイとメグのやり取りを見て、メグを殺せなかったゴラン。最後の最後まで苦悩し続けることに。

 

メグを母親の元へ届けるはずが、処分するとのことでロイは怒る。このヴィクター所長もラスボスというか悪い扱いですが、明らかに雰囲気で悪役になっているというか、明確なキャラ描写はなかったのは残念。

 

ロイも処分するという流れになり、用済みになったゴランはヴィクター所長によって肉体を増強され、操り人形と化す。それでも残っているのは罪悪感。

肉塊化したゴランを倒し、魔界から人間界に落ちてきた人を戻している魔界の人間:ポールに連絡して、メグのことを頼むロイ。臨界点が近いロイは、メグや世界を救うためにロケットに一人乗り込む。

 

メグとロイの通信による会話で、メグにやや酷い言葉を浴びせて、メグに嫌われる道を選ぶロイ。

 

無事に母の元に戻ったメグ(どうやって戻ったかは描かれない)。そして時は流れ、、、おとなになったメグは研究所を訪れる。

ここで一区切り。あの時ロイは、メグのことを思って言葉を選んだ、と理解する大人メグ。またロケットの中の映像も再生され、ロイのことを思い出したそのタイミングで花が手元に。

大人メグは、子供のメグに出会い、何かを伝える。この「なかなおりの花」は、考察というわけでもないですが、時間を越えて作用するっぽいですね。

 

ゴランもロイも犠牲になってメグが救われるという一区切りのエンディング。ここから、結末を変えるためにプレイが開始される。

次のチャプターからは、セバスの正体・魔界の成り立ち・評議会とのメンバーとの絡みなどがあり、ゴラン・メグ・ロイが異なる判断をします。

 

セバスの正体

魔界を彷徨い続け、花畑で倒れたポールの意識は時間を越えたとのこと。そして、同じく過去で、倒れたと思わしき魔物に入り込んだらしい。

研究の失敗によりヴィクター所長に責任を負わされ、魔界に始末された人間:ポールの成れの果て。

自身が抱いた人間に対する絶望や不信感と向き合う間もなく魔物になってしまったポールはセバスと名乗り、ある程度の秩序をもたらす「魔界」を作った後、人間との不可侵条約を結んだとのこと。

 

セバスは、かつての自分:ポールに、ジョーイ(ロボット)を渡して行く末を見守っていた

時が経ち、人間界から廃棄されたかつての自分:ポールをセバスは発見する。そこにジョーイ(ロボット)を送り込むことで、行く末を見守る。理由としては、人間ポールがどのように魔界の現実に向き合うのかを確かめたかった、と(セバスは向き合う間がなかったから)。

また、かつてポールが廃棄されるきっかけになった魔物がロイであり、メグを人間界に戻そうとする成長した姿を見て、かつての自分にケリをつける意もあり、人間界と魔界の状況を変化させるものでもあり、セバスはロイに協力していく。

 

ゴランの決断

研究所にたどり着く前の休憩中に、ゴランは悪夢に魘される。そこで、腕輪ごと腕を切り落としてスッキリ。また、今までゴランに嘘をついていたことを告白。二人はちょっと喧嘩するもすぐに仲直り。

エンディング1とは異なり、ゴランはヴィクター所長に操られることはなくなる。

 

エンディング2

研究所にたどり着き、メグを攫われるロイとゴランは、ヴィクター所長の元へ。腕を切り落としたことで、ヴィクター所長は自身を強化してバトルになる。

 

強烈な攻撃の影響でメグが囚われている場所の窓が破壊され、メグがロイの元へ。メグを守りたいと強く思う気持ちが自身の強さであることを自覚したロイは、ヴィクター所長を撃破。

 

ロイが溜め込んだデブリにより、臨界点が近いことを指摘され、自分の体のことだからと理解。先が長くないことを知る。研究所にあるロケットに乗り込んで自分が犠牲になることで他のみんなが助かるならば、、、と。

 

しかしそこにゴラン、メグが止めに入る。一人で乗り込んで犠牲になろうとして酷い言葉を浴びせるロイに対し、メグは怯まない。

エンディング1で大人メグが子供メグに何か伝えたこと。その何かが「ロイはね あなたのことをきっとだいじに思ってる」 ここの伏線回収は好きでした。

 

ロイの右肩の赤い目もしょんぼり

メグの真っ直ぐな言葉と一緒に過ごした日々を想起し、ロイが号泣。他の道を探すことに。エンディング1とは異なる道ですね。

 

元々ロイはデブリを安全に分解するために研究所でポールらによって造られた存在。だから、セバスなら爆弾を取り除くことが出来るよ、と。でもその部分はロイにとって脳の海馬だから、除去すると記憶が消えちゃうとも。ロイは手術を決意。

 

手術前にたくさんメグと遊んだ後、、、メグは母の元へ帰り、ロイは手術成功で元の生活へ。

 

あれだけ好物だったマジックタールを、ロイは受け付けないよう。

 

スタート時は子供メグ・赤い星→エンディング後は大人メグ・三日月に。夜空に想いを馳せるという意味もわかり、おしまい。

まとめ

泣けるゲームかは不明ですが、泣く人がいるのも理解出来るゲームでした。

個人的には、、、クリア後は良かったんですけど、記事を書くにあたり整合性や描写不足の部分が気になり始めたのが良くなかったですね。それらをスルーしないと感動できんかな、というのが今の感想です。面白かったですし良作ではありますが、絶対泣ける!とか神ゲーと評するのは大袈裟という印象です。

ただ、ストレスを感じることもなく、没入感を維持したまま、雰囲気を味わいつつ、クリア時間も短くサクッと良作を楽しみたい という方にはおすすめです。Twitterなどで メグばけ というハッシュタグもあるので、人気はあるのだと思います。

パッケージ版を発売する際は、特典として設定資料集を希望します。

 

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