【2024年9月3日 弥生杉が台風で倒れる など追記・更新】
2022年4月7日に、屋久島の白谷雲水峡にある太鼓岩へ桜を見に行ってきました。一年で三日ほどしか見ることが出来ないと言われています。その行程や感想などを綴りました。この記事では、あくまで桜を見ることが前提として情報を記載しています。
白谷雲水峡(太鼓岩)とは
白谷雲水峡最奥にある花崗岩の巨石。白谷入口から約2.8キロ、標高1050m地点にあり、季節ごとに異なる眺望が楽しめます。特に春には山桜のピンクや新緑の黄緑色、杉の緑など、美しい自然の絨毯が広がります。
管理棟からは片道約2時間で到着します。辻峠からは一方通行となっていますので、案内表示に従って下さい。
www.town.yakushima.kagoshima.jp
- 交通アクセス 宮之浦から車で約22分(約10km)
- 最寄りのバス停 白谷雲水峡バス停 (日/7便運行)
- トイレ&駐車場 有:駐車台数50台
- 距離(片道) 約2.8km 標高 1050m 登山高低差 430m
- 所要時間(往復) 約4時間
- 問合せ先 屋久島レクリエーションの森保護管理協議会 TEL:0997-42-3508
- 協力金 1人500円 *団体割引15名以上1人400円
太鼓岩の桜は、ここ50年ほどで生まれたそうです(にほん百名山というテレビ番組で見た)。成長の遅い木が伸びると、山桜に陽が当たらなくなるので、100年後には消える可能性のある景色だと言われています。前々から気になっていたこともあり、タイミング的に今しかない!! と思い立って行ってきました。
行程表
今回は縄文杉・宮之浦岳などはカットして、太鼓岩の桜を見ることを目的に予定を組みました。
2022年4月6日(水)
- 福岡空港発 13:05 発 ⇒ 屋久島空港着 14:10 着
- 天然温泉と縄文の宿「まんてん」に宿泊(空港から徒歩1分)
- バスで宮之浦の観光協会、安房のモスバーガーなどを巡りました。
2022年4月7日(木)バスで移動
- 空港:9:54 ⇒ 小原町(白谷雲水峡 行きへ乗り換え):10:20 ⇒ 白谷雲水峡に10:50 着
- 白谷雲水峡から太鼓岩往復コースを歩きました。
- 白谷雲水峡:16:10 ⇒ 宮之浦港入口(栗生橋 行きへ乗り換え):16:51 ⇒空港に17:13 着
2022年4月8日(金)
- レンタカーを借りて、早朝から屋久島の一周して島内観光(後述)
- 屋久島 空港発 12:45 発 ⇒ 福岡 空港着 13:50 着
白谷雲水峡~太鼓岩の桜を往復するまで
2022年4月7日です。屋久島のバスってどれも異なるメーカーと言うか、内装や椅子がどれも違っていた点は印象深かったです。
団体客も多かったです。ちなみに、この辺りからスマホの電波(4G)は圏外になっていました。
水の音を聞くだけでも気持ちがいい。太鼓岩までの往復の場合は、登山届は必要ありません。
憩いの大岩。個人的にびっくりしたポイントです。画像二枚目のように、石に足場を彫っていました。めちゃくちゃ親切というか、観光客向けというか。(想像していたよりもずっと)整備されとるな~という驚きがありました。
飛流おとし。きれい。
整備された道はストレスがなく、ものすごく気持ちが良かったです。この辺りまでは、山梨県の尾白川渓谷を思い出していました。
さつき吊り橋。見たことあるぅ~!! と思ってテンションはMAXに。
存在感のある木々がたくさん。楽しい。気持ちいい。美しい。木漏れ日が気持ち良いと教えてくれた観光協会の方に感謝。
白谷雲水峡と言えば、ココだと思います。『もののけ姫』や宣材写真などで見覚えがある人も多いでしょう。実際に行った感想としては、思ったよりも特別感がないというか(天気の影響だと思います)、構図も含めて写真映えする景色だと感じました。
苔や植物の知識に乏しく、普段から登山やトレッキングをする方は、僕と同じような感想を抱くかもしれません。
くぐり杉。くぐらなくても横から通過可能です。根元にあった倒木が朽ちたことで空洞のような形になったとのこと。
休憩場所も多かったです。
白谷雲水峡内の屋久杉の一つ、七本杉。胸高周囲:8・3m、樹高:18m、標高:840m。デカイ。
ハート型に見えるウィルソン株ではありませんが、ハート型っぽく写真を撮れる木だと思います。
辻峠に着くと、太鼓岩への案内板があります。ここまではハイキングレベルに近いですが、ここから10~20分くらい続く急勾配がキツイ……。膝の悪い方などは注意です。
おお~
ちょうど12時くらい。太鼓岩からの景色は本当に素晴らしく、マジでめちゃくちゃ気持ち良かったです。それまで景色が開ける部分がないのも◎で、達成感があります。
おーーー!! と叫んでしまったのは僕だけではなかったです。山桜だけでなく、赤色の新芽や、新録の常緑樹が美しい。宮之浦岳なども見えます。
ただ、写真を客観的に見返してみると、全然桜が目立ってないというか、パッとしません。全国各地それなりに旅行してきましたが、「実際に見た時の景色」と「写真」がここまで異なる場所は他にないですね。
★ブログのアイキャッチ画像は、色が目立つように加工しています★
素人には説明しようがないけど、特徴的で美しい景色
この時期は、新録が美しいですね。行きと帰りでは異なる景色でした。
帰りは、弥生杉コース(最短ルートから少し外れる)を通って帰ってきました。縄文杉は知っていても、弥生杉を知らない方は僕も含めて多いのではないでしょうか。弥生杉は、日本の巨樹巨木百選にも選ばれています。
なぜか、一人もすれ違いませんでした……。
気根杉。杉の上部でコケがはえ、更新することにより腐葉土ができます。杉は土と混同して根を出し、木肌や大気中の水分を吸収して根を下ろします。(パンフレットより引用)
コブみたいな……。調べてみると、泡瘤と呼ばれているそう。人間で言うと、かさぶたみたいなモンらしいです。
15時10分に入り口まで帰ってきました。
その他の注意事項など
天気の確認方法はこのサイトで
観光協会の方に教わったのですが、このサイトをぜひ見てください(絶対に見た方が良いと言えるくらい大切な情報です)。太鼓岩をピンポイントで登山指数を情報を教えてくれます。
100%ではないですが、最も参考になるサイト
ガイドは必要か?
あくまで太鼓岩往復コースに限った話かつ個人的な主観になりますが、ガイドは必要ないと思います。
世界遺産の初期に登録されただけあって、想像以上に道がきれいに整備されていました。トレッキングや登山をそこそこして来ましたが、非常に歩きやすい部類に入ります。
また、大勢で登ると、時間的にも場所的にも太鼓岩には余裕がないのが難点です。
そんなに長居できる広さではない。環境省(バッジつけてた)の方などが測定してました。お弁当を食べることも禁止。
ただ、サクラツツジ、ヤクシマオナガカエデ、ヤマモモなど、この時期の見どころは教えていただけると思います。また、ミソサザイ、ヤマガラなどの小鳥も見ることが出来れば素晴らしい思い出になるでしょう★
日程の調整が本当に難しい
屋久島の天気は本当に予測しづらいです。ヤフー天気などでは晴れでも、島内のどこかしらで小雨が降っていたり。晴れ予報でゲリラ豪雨みたいなことはないそうですが、山の天気ですし、完璧な予想は難しいですよね。
また、強い雨風が吹くと、山桜自体も強くないので一気に散ってしまうことも少なくないそうです。そして、太鼓岩で長居することも出来ないので、本当にその時のタイミングになります。
レンタカーを直前に借りることは難しい
僕が予約したのは「往復航空+宿泊」のセットプラン 」。飛行機と宿泊プランがセットになったもので、出発日3日前の4月3日に日本旅行から予約しました。ただ、レンタカーの空きがなく、観光協会の方の案内で屋久島空港レンタカーNAVIというところへ電話。最後の一台を確保してもらいました。
実際に行くと、レンタカーの空きがなくて困っているお客さんもいました。
一応現地ツアーに参加すれば、安房~宮之浦間で送迎付きのプランもあるそうです(8000円~10000円くらい?)。
料金はいくらかかった?
ちょうど10万円くらい。
レンタカー・ガソリン・バス乗り放題券などで1万円くらい。
時間表記が、悪天候&超初心者向け(たぶん)
太鼓岩往復コース 約4時間 約5.6km
公式ホームページや案内パンフレットにもこのように記載があります。が、僕が以前から屋久島に心惹かれていた&やや歩くのが速めとは言え、片道1時間15分くらいで着きました(それでもゆっくり歩いたつもり)。ガチの登山家の方ならば、3,40分~で行ける人もいるでしょう。
休憩をしっかり取って、ゆっくり歩いて、ガイドさんの話をしっかり聞いて……という時間なのだと思われます。あくまで目安です。
バスの待ち時間は寒い
太鼓岩に早々に登ったことで、帰りのバスまでどうしよう……という悩みがありました。ものすご~くちんたら歩いて、ゆっくり休憩して、インナーを着替えて、お弁当を食べて、弥生杉コースで帰ってもなお、一時間余りました。
時間をつぶすところがなく、結局は待つことに。若い時のヒッチハイク経験を活かしても良いかな? と安易に思ったりもしたのですが、この場所までは誰もがそれなりに時間やお金を費やして来ていますし、途中の休憩所などで仲良くなった方々ならまだしも……と考え直し、待ちました。
また、高所なので、気温の寒暖差も激しく結構寒かったです。フリースを持ってきておいて本当に良かった。なので、春とは言えあくまで山なので、防寒具は必須です。
バスの時刻表は、年に2回改訂する
これは問い合わせて聞きました。高速船や飛行機などの都合などもあるので変わるそうです。もちろん、乗り継ぎは考慮されているとのこと。バスの時刻表は要チェックです。
水は現地調達も出来る
水を汲める場所はコース途中に数箇所あります。よほどお腹が弱い方でなければ、白谷雲水峡の水を飲んでも大丈夫とのこと。僕も弱い方ですが、問題ありませんでした。何より、めちゃくちゃ美味しかったです。
ただ、雨天時は沢から汲むことは難しいかもしれません。
トイレや緊急時は白谷小屋へ
道中にある白谷小屋には、緊急連絡無線などもあります。トイレもありますし、ベンチや給水スポットなどもあり、休憩に最適です。太鼓岩往復コースに限るならば、携帯トイレの必要性もそこまでないかもしれません。
白谷雲水峡の駐車場にもトイレがあります。
人はそこそこ多い
太鼓岩の桜を見に、住民の方が一斉に桜を見に出かけるそうです(そう聞くと、イチ観光客としてはちょっと申し訳ない)。なので、GWほどではないにしろ、例外なく人は多いです。
早朝の時間帯は、縄文杉や宮之浦岳にアタックする方がもちろんいますし、ガイド付きツアーなども早い時間にスタートするものが多かったです。僕がバスで到着したのは9:50ですが、これは遅い時間帯。すれ違う方々は、登る方よりも下る方の方が多かったです。
太鼓岩の前で行列を作るようなことはなかったですが、そこまで長居できるような余裕もありませんでした。
太鼓岩の桜を見る場合、朝と昼どっちが好きですか? と観光協会の方に聞いたところ、お昼頃の方が個人的にはおすすめとのこと。これは本当に教えてもらって良かった最高級の情報でした。
宿泊はアクセスの良いところにした
これはものすごく悩んだ部分です。特別泊まりたい宿があれば話は別ですが、最も大切なのは立地と考えます。目的地の白谷雲水峡に行くまでの距離を考えれば、宮之浦や空港周辺が断然便利でおすすめです。空港から徒歩1分のまんてんさんに宿泊。人気の理由は立地だけではなかったです。また、ドラッグコスモスが徒歩3分ほどの場所にあるのもおすすめ。
食事も美味しかったです(想像していたよりも全然美味しくて大満足でした)
というわけで、拠点を空港付近に。
3日目に用意してくれたおにぎり弁当。想像していた(これまた失礼ですが……)数倍質が高くて興奮しました笑
おまけ:島内観光
三日目に屋久島を一周する上で、左回りか右回りかで結構悩みました。が、レンタカーのおばちゃんの強烈なおすすめもあり、左回りで行くことに。
また、屋久島は速度制限に非常に厳しく、警察によるネズミ捕りが盛んなようです。その理由は、普段事故が全くないからとのことでした。法定速度+10キロを守りましょう★
千尋の滝(せんぴろのたき)
人が両手を広げた長さを「一尋」と呼ぶことから、その千人分で「千尋の滝」と名付けられたそう。巨大な1枚岩の花崗岩の向こうに流れる、落差60mのダイナミックな滝をお楽しみください。
千尋の滝と検索すると、がっかり と出てきます。何ががっかりなのかと言うと、写真一枚目のように、かなり遠い位置からしか見れないからだと理解しました。似た景色で思い出したのは、熊野那智大社の那智の滝です。ただ、那智の滝は下まで歩いて行けたので、、、。
大川の滝(おおこのたき)
日本の滝100選にも選ばれている落差88mの屋久島最大の滝。響き渡る轟音がその大きさを物語ります。マイナスイオンをたっぷり浴びて心癒されるひとときを。
北海道・知床のオシンコシンの滝をイメージしていたのですが、この日は水量が足りず帯のようにはなっていませんでした。それでも、滝壺まで行きますし、間近で見て興奮した滝です。おすすめ。
西部林道
車で通り抜けることができる唯一の世界遺産「西部林道」。木漏れ日差し込む緑のトンネルには爽やかな風が吹き抜けます。運が良ければ野生のヤクザルやヤクシカと遭遇できることも…。
運転に不安のある方には、まずおすすめ出来ない林道。ヤクザルとヤクシカの親子連れを見れた時はテンションが上がりましたが、、、あまりにもうじゃうじゃいた上に、毛づくろい中でその場を動かさないヤクザル、急に飛び込んでくるヤクシカ、そして対面から来た車の対応(1台だけでしたが、一車線なのでずっと対向車の存在に怯えていた)にそこそこ疲れました……。とにかく狭いので、バックの技術は必要です。
石楠花の森公園
栗生川沿いに位置する公園です。4月ごろにシャクナゲが見ごろとなります。園内は歩道が整備されており、川のせせらぎを聞きながらゆっくり散策できます。
写真を上手く撮れななかったので引用させていただきました。屋久島を左回りに巡ると、看板が見当たらないので注意。栗生小学校の近所にあります。
いなか浜
白い砂浜とコバルトブルーの海が美しい「いなか浜」。ウミガメの産卵地としても有名です。砂浜には、海に戻っていったウミガメたちの足跡が残っているかもしれません。
サラサラというより、ザラザラして粗い砂。足が没みます。ここがウミガメの産卵地日本一なのか……としみじみ。
モスバーガー屋久島安房店
メニューが異なるのは、ライスバーガーがないことくらいでした。
縄文杉……今回は時間的に却下。何より、晴天時には神秘性に欠ける印象があった。柵の存在もキツイ。
紀元杉・ヤクスギランド……時間的に断念。
トローキの滝……カヤックで行くなら行きたいので却下。
感謝:接した人全員、丁寧で優しかった
宮之浦(みやのうら)観光案内所
〒891-4205鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦823-1 屋久島環境文化村センター内
TEL: 0997-42-1019
何から何までこちらの意図を理解してくれて、本当にありがとうございました……。こちらこそ、お会いできて光栄でした。
屋久島空港レンタカーナビ
おばちゃん、ありがとう!! 千尋の滝は……ね笑
まんてん
食事から着替えから準備から何から何までありがとうございました!
太鼓岩で10枚くらい写真を撮ってくれた方
ありがとうございました!
インスタグラムで太鼓岩の写真をアップしていた方
早々に返信をくれて、ありがとうございました!
学生の皆さん
4月7日は、ちょうど小学校の入学式でしたね。おめでとうございます!
帰りの飛行機の客室乗務員のお姉さん
席の変更を迅速に対応してくれて、本当にありがとうございました!
マジでみなさん例外なく優しかったです。本当にありがとうございました!★
台風10号の被害で、弥生杉が倒れる(2024年9月3日追記)
引用:https://www.yomiuri.co.jp/national/20240902-OYT1T50148/
縄文杉へ行くルートも土砂崩れが起きているようです……。ツアーなどキャンセルが出ているそうで、観光業も大打撃でしょう。早期の復旧を願っております。
まとめ
太鼓岩から桜を見るには、絶対に晴天時がおすすめです。が、島内の滝や縄文杉は、晴天時だと迫力や神秘性に欠ける印象があります。なので、季節や天候によって全く違う表情を魅せてくれる点も屋久島の魅力なんだと、行ってみて理解しました。
また、やりたいことがあるうちにやるべきだと改めて感じました。自身の健康もそうですし、国際情勢なんかもそうですが、好きなことをやれるタイミングに恵まれたなら、やらない理由はないですよね。そうやって行動してきたから(+人に恵まれた)、僕は今、好きなことをして生きているのだと実感することが出来ました。あくまで現在は、ですが……。
今度屋久島に行くときは、誰かと一緒に行って、宮之浦岳と永田岳を縦走したいですね。
屋久島へ桜を見に行きたい方の参考になれば幸いです。
日本旅行の往復飛行機+宿泊(縄文の宿まんてん さん)で予約したので紹介↓↓
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屋久島は、親友と一緒に行こう!と言ってたんですけどね…………。。。人生はわからないです。
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