僕の人生、変な人ばっかり!

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【誕生日がつらい】孤独と虚無に向き合う日に変わってしまった。

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 年に一回か二回、気分が酷く落ち込むことがある。今年はその一つが誕生日だった。日付が変わった瞬間、急に虚しさが襲ってきた。

 

 

 ここ15年ほど、互いの誕生日に手紙をやり取りする親友がいる。

 「男同士で手紙のやり取りなんて気持ち悪い」とか「嫉妬するわ」とか、親友が付き合ってきた女性にそう言われたこともあった。……確かにそうかもしれないな、と思わないこともない。

 ただ、いつの間にか始めていたことが、思ったより長く続いていたのだ。手紙を書くことで今の自分を整理できるし、何より節目として、気持ち新たに前向きになれる。

 誕生日はそういう日だった。

 手紙だけでなく、毎年二人で旅行に行くのも気付いたら定番になっていた。自然に触れて、美味しい食事を食べ歩いて、温泉に入って……一緒にいるとなぜかどんな事も楽しくて。全国の色々なところを巡った。

 互いの人生を尊重し合い、くだらない話はもちろん、その時々の話、または将来の話をよくした。

 

 でも、訳あって、今年からそれが出来なくなってしまった。今では連絡を取ることさえ出来ない。

「おめでとう」

 確実にそう言ってくれていた人が減ったことで、言ってほしい人がいなくなったことで、僕は虚しくなったのだ。

 今年は手紙が届かなかった。それはつまり、縁が切れたことを意味していた。

 

 

 知り合いには流産を経験したり、大切な人と死別した人もいる。僕も30歳なので、それなりの経験はある。

  が、訳あって会えないことは、死別とは異なる辛さがあるのだと実感する。どちらの方が辛いという話ではなく、異なる種類の辛さがたしかに存在しているのだ。

  人生の半分も一緒に居た親友ならば、家族ぐるみで付き合ってきた親友ならば、互いを一番理解し合っていた親友ならば……それはなおさら。

  しかし、親友だからこそ、道が違うことがあった。今後の人生、道が交じえることがないことを感じていた(この体験は、僕がどうしても小説にしたいことの一つでもある)。

 

 

 振り返ってみると、祝われて嬉しかった記憶の方が多い。

 昨年だと、行きつけのパティスリーでシェフと話して。夜も行きつけの焼肉屋で満足するまで食べて……。ノンストレスでただただ楽しい日だった。

 でも、今年になって気付いてしまった。

 嬉しかった記憶は、人に祝われる体験を積み重ねてきたからこそ。周囲の人の愛情によって作られた感情だったのだ。失ってみないと自分が恵まれていたことも実感できない、愚かな人間だと痛感した。

 今の僕は、生きているだけで人に迷惑をかけている感覚がある。未来が明るいものとは限らないから。

  眠れない夜に、以下の記事を見つけた。

  自殺 誕生日は1.5倍「サポート必要」 阪大准教授ら

誕生日に自殺する人は、他の日の1.5倍になるとする研究結果を、大阪大の松林哲也准教授(公衆衛生学)らのグループがまとめた。グループは「自殺の恐れがある人には、誕生日の前後は周囲のサポートを強化するなどの予防策が必要だ」と指摘している。

出典:http://mainichi.jp/articles/20160602/k00/00e/040/239000c

 

  また一つ、今まで目が向なかったことに目を向けるようになった。

 生きていて意味があるのか、生まれてきて誰かのためになっているのか、自身に存在意義があるのか……高校生の時に考えていたことを、大人になっても考えてしまうとは。

 光の中から見る影と、影の中から見る影はまるで異なる。

 だから、人をどうこう言うことは出来ない。ただ、どれだけ本を読んでも、どれだけ経験しても、変わらないこともあるんだな、と思ったのだ。

 

 

 やはり、何をしても「誕生日だから」と関連付けられる。

 生まれるとは、それほど大きなことなのだ。生まれてから何年生きたのかがハッキリとわかる。加えて、周囲の人間を通して、関連付けられる。公的書類に記入することも多い。生まれた日の数字からは逃れられないのだと悟った。

 

 虚しい気持ちのまま、その日は寝たのだろう。朝起きたら、仕事に行く前の彼女が「おめでとう」と言ってくれた。

  ここに書いたようなことを色々と寝る前に思ったけれど、それでも、失ったものよりも今あるものを大切にしなければ……と彼女を見て改めて思った。

  とりあえずおっぱいを揉んだら、頭をぶっ叩かれた。

  でも、それが嬉しかった。

 

人に救われてるなーって話↑↑

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