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【バディミッションBOND】クリアした感想~少年ジャンプ要素満載の良作だが……

Nintendo Switch

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【2024年5月5日 追記・更新】

2021年1月29日に発売したNintendo Switch『バディミッション BOND』の真エンドまでクリアした感想・評価になります。ストーリーの核心を突くようなネタバレは避けています。

 

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就職できずに当時薬学生だった彼女のヒモを経て、ブロガーに(15年の交際を経て結婚!)。エンタメ分野のレビュー、感謝を綴ったエッセイが好評。当時の内容を綴ったノンフィクション小説「薬剤師国家試験に落ちた彼女を、僕は隣で見ていた」が電子書籍化しました!

『バディミッション BOND』をクリアした評価・感想

真実に迫れ、相棒と共に。
亡き養父の夢を継ぎ、ヒーローを目指す警察官ルークと、国家指名手配中の大怪盗「ビースト」こと、アーロン。数奇な出会いが人の運命を大きく変えていく……。頼れる相棒として助け合い、時にはぶつかり合いながら、ルークの父の死の謎、そして世界を揺るがす大きな陰謀に立ち向かう熱き友情の物語。

警官・怪盗・忍者・詐欺師の4人。生きる世界も立場も異なる4人が、謎の組織に迫るべく、チームを組む。

www.nintendo.co.jp

ジャンル:相棒×アドベンチャー、ノベルゲーム

プレイ人数:1人 

 

ストーリーとキャラは面白く、没入感を生む

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物語の主な舞台は、世界的なショービジネスの中心地「ミカグラ島」。 そこで暗躍する、姿なき犯罪組織「DISCARD」。狙われた人物は、首筋に「死の刻印」を刻まれ、自我を失い狂暴化してしまう……。その謎を解き明かすため、極秘の潜入捜査チーム「BOND」が結成されます。

このゲームのタイトルのBONDとは、以下の頭文字を取ったもの。

  • BEAST(怪盗ビーストというアーロンの通り名)
  • OUTWITTER(仮面の詐欺師というチェズレイの通り名)
  • NINJA(忍者モクマのこと)
  • DOGGIE(犬のような実直さを持つ警察官ルークを、アーロンがドギーと揶揄したことから)

この4人がチームを結成して潜入捜査を繰り返し、犯罪組織「DISCARD」の正体を暴いてボスを倒す……というのが主な流れです。

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主人公ルークは、亡き父親から引き継いだヒーロー像を心に掲げており、とある事件をきっかけにアーロンと出会い、犯罪組織「DISCARD」を共に追うことになります。

ストーリーの流れは以下ですが、ボリュームが非常に富んでおり、クリアまでに25時間はかかるほど。

  • 主人公ルークが所属の国家警察を追われて、犯罪組織「DISCARD」を追うようになるまで
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  • 「DISCARD」のアジトがあるミカグラ島に辿り着くまで
  • ミカグラ島で、「DISCARD」の手がかりを得るまで
  • 「DISCARD」のボスの正体を掴み、野望を阻止するまで

特に後半は、怒涛の衝撃的展開の連続で、伏線回収が一気に行われます。ストーリーの作り込みはもちろん、仲間や土地の人々との絆を描いたサイドエピソードなどもあり、没入感が凄まじいストーリー展開でした。

すべてのエピソードをクリアすると、キャラ一人ひとりに細かい過去・設定に納得しますし、作り手の愛を感じましたね。

 

ゲームの流れも簡単で面白い

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基本的には、

  1. 入手した見取り図から2つのルートを想定
  2. 潜入するために情報を4人の中から2人選んで聞き込む
  3. 4人の中から2人選んで実際に潜入する

このような流れです。その過程でクイズや推理要素、キャラの掛け合いなどがあります。道中には敵はおらず、あるのは謎解きや仕掛けのみで、ステルス要素などはありません。

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ルークとアーロンを潜入時の人選を決定した時の画像。選ぶ相棒によって、会話や展開がやや異なることも。

 

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何気ない情報が役立つこともあるので、会話を読む→没入感が深まるようなゲームの流れですね。逆に言うと、グラフィックやアクションなどはショボいです。でも、デメリットを上回る面白さがありますね。

 

「Sランク」が大変

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ゲームの流れは簡単でとっつきやすく、全体的な難易度も低いです。ただ、このゲームにはHEROゲージというものがあり、そのゲージをいかに高い状態でミッションを終えるかが大切になります。

 

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右上にあるのがHEROゲージ。クイズやQTEでミスると減り、クリア時のランクも下がります。逆に、正解すると上がる仕様。

S→A→B→……とランクは下がり、下がれば下がるほど、バディエピソード・サイドエピソードが解放されません。よって、プレーヤーは基本的にSランクを目指してプレイすることになります。

体験版をプレイした方ならわかると思いますが、サイドエピソードはこのゲームを楽しむ要素として非常に重要です。4人と深く関係する人物・ストーリー上で重要人物の過去や想いを描いたものが多いので、解放しないわけにはいきません。

 

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また、このゲームのバトルはすべてQTE(タイミング良くボタン入力をするシステム)です。比較的簡単なQTEとは言え、数回ミスるとSランククリアが厳しくなる条件下で求められることも多く、「絶対にミス出来ない」という気負いがミスを誘発させます……。

そこで、こまめにセーブ入れてプレイしましょう。

基本的にいつでもセーブできるので、HEROゲージが増減しそうになったらセーブする癖をつけましょう。めんどくさいですが、Sランクを取らないと後々余計にめんどくさいので、これは慣れるしかないですね。

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1、2回ミスってもSランクは取れます。18のミッションをすべてSランククリアしましょう。。。

 

聞き込みも面白いが、大変な一面も

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チーム「BOND」の4人の中から2人を選び、何度も相棒を入れ替えながら、行く手を阻む問題の解決に臨みます。捜査では、BONDメンバーの特徴を見極め、適切なメンバーで聞き込みできるかが情報入手の鍵となります。 そして入手した情報に応じて、敵アジトへ潜入時に忍び込むルートに変化が発生。

どのキャラクターが捜査や潜入にふさわしいか考えながら、最適なバディを選ぶことが重要です。

また、聞き込みに至っては、特定の人物じゃないと聞き出せない情報がほとんど。中には、この二人じゃないとダメという条件もあったり。ミスると、もちろんHEROゲージが減ります。

 

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ルークとチェズレイの二人で捜査しないとこの女性から情報は得られません 

 

バディエピソード・サイドエピソードをすべて解放したい場合、やはり捜査潜入時のキャラ選択が非常に重要になります。正しい選択をしないと、何度も何度もやり直すハメに。。。なので、2周目は攻略サイト・攻略メモなどを見た方が良いですね。

推理要素を楽しむためにも、攻略サイトを見るのは一旦クリアしてからがおすすめです。こまめにセーブ&ロードしつつ、Sのランクを目指しましょう。

 

漫画家×ゲームへの希望を感じた

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キャラクターデザインは漫画『アイシールド21』『ワンパンマン』などの作画で知られる村田雄介氏。チーム「BOND」の面々を始め、本作の個性的な多くのキャラクターを手掛けました。 そしてキャラクターに加え、実はゲーム内にもストーリーや会話の展開時に、コミック調の表現を導入しています。デジタルコミックのスタイルで村田氏の世界を存分にお楽しみください。

このゲームの会話部分は、ノベルゲームというか、デジタルコミックのような作品でもあります。なので、村田先生の絵が存分に活きていますね。漫画家を起用した作品はたくさんありましたが、今作は今までで最も漫画家の持つ表現や世界観を楽しむことが出来たと思います。

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何気ない一コマでしたが、よく見ると迫力がものすごい。クリア後は、イベント時に登場した絵を、アルバムから一覧で閲覧可能に。

 

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ジョジョっぽさを感じる擬音は多いです

 

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個人的に、最もジャンプっぽいな~と思った展開。声優さんが子安武人さんだったこともあり、登場した瞬間から「あっ……」と察した人も多いでしょう笑。ディオを意識したキャラなのは明らかですね

 

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ボーボボボも。ジャンプネタですね。HEROゲージは減りますが、こういった要素も◎。

 

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村田先生は、絵はもちろん、ダイナミックな構図も業界ではNo.1と言われるほど。そこに、ジャンプっぽい要素が加わった作品。それが今作です。

 

 

実は、ストーリーで唯一「いやいやそうはならんやろ!!」「ちょっとそれは……」とツッコミを入れた設定があります(名前を還すところや、博士からその息子は産まれんやろ! ……などなど)。

ですが、そういった設定の忘れ方も少年ジャンプを読むには必要だと思い出したんですよね。インフレ展開を黙認するというか、矛盾点や後出し設定への違和感を無視するというか笑。そういった要素もまるまる含めて、ジャンプっぽさが満載の作品だと考えています。

 

声優一覧(超豪華!!)

ほぼフルボイスです。声優に詳しくなくても、聞いたことあると思える人ばかり。

ルーク:木村良平

アーロン:近藤隆

モクマ:森川智之

チェズレイ:浪川大輔

ルークの父エドワード:小山力也

スイ:上坂すみれ

ナデシコ:田中敦子

アラナ:井上麻里奈

イアン:黒田崇矢

アッカルド:若本規夫

フウガ:子安武人

コズエ:井上喜久子

 

おまけ

体験版の出し方、魅せ方が完璧

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体験版では、ゲームの主な流れ+主人公ルークと父のエドワードのエピソードが配信されました。親子のエピソードの後味がとても良かったこともあり、発売日に購入するに至ったわけですが……。

クリア後に思ったのは、お手本のような体験版だった……ということ。

この作品をクリアするとわかりますが、エドワード親子のエピソードをしっかりと描いた部分は非常に大切でした。ゲームへの関心・期待を高める効果だけにとどまりません。

体験版って、ゲームを売る側の視点で考えると、諸刃の剣でしかありませんよね。僕の場合は、体験版をやってみる→買わない判断をしたゲームの方が多いです。そういった意味でも、素晴らしい体験版だったと考えています。

 

スイさんが可愛い

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ストーリー上で、極めて重要なキャラ。このゲームをプレイするモチベーションの一つでした。続編があるとすれば、きっと……!!★

 

エロ要素も?

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宝石マダム然り、ナデシコ然り、女性キャラはおっぱいが大きい印象ですね。ナデシコさんは警察上層部なのに胸元が大きく開いた服を着ています。

 

悪い点:周回プレイが苦痛すぎる

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ここまでこのゲームを褒めましたが……、とにかく残念で仕方がない点も。それは、バディエピソードとサイドエピソードを解放するために周回プレイをしなければならないこと。

一応、R1でイベントや会話をスキップ出来るのですが、スキップしてほしいところでされなかったり。イベント解放条件を満たした後も、ミッション全体をクリアしないと解放されないのはキツかったです。なので、何回も同じミッションをクリアすることになります。1周目とは異なるルートを行けばいいとは言え、繰り返し部分が大半。特に、ミッション9、12、14あたりは、最低でも2周目、下手すると3、4周と重なりがち……脳みそとSwitchのAボタンがおかしくなりそうでした。

個人的には、こんなにめんどくさい作業を強いられるゲームって他にあったっけ? と思い返すレベル。すべてのエピソードを解放させるまでプレイする価値があるかも微妙なところ(苦痛に見合わない)。

 

あとは、バトルの演出面は、もうちょっとジャンプっぽくて良かったかな、と。二人で力を合わせた必殺技とか、敵の動きを一人が封じて、おれごと貫け!みたいな演出があっても良かったかな~なんて思いました。QTEを求めるタイミングもあんまり好きじゃなかったので、やっぱりQTEはクソやな……(バイオ6の記憶が甦る)と思ってしまった人は僕だけじゃないでしょう……。

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クリア時間・クリア後

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クリア時間は、25時間ほど。真エンド&バディエピソード・サイドエピソードすべて含めると30時間くらい。ボリュームあります。クリア後は、アルバムが追加され、ゲーム中で登場したフォト・ムービー・ミュージックを楽しめます。

ちなみに、真エンドをクリアしても、何もありませんでした。

 

2021年4月9日に、特典が届く

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戦友(とも)は近くに置け! 相棒(バディ)とは良いものです!!

任天堂から封書が届いたので何かと思ったら、初回購入特典のポストカード12枚でした。そう言えば手順に沿って申し込みましたね。発売から2ヶ月も経っていますが、思い出すという点では非常に良かったと思います。

 

まとめ

まずは体験版をおすすめしたいですね。そこで、面白いと感じた人には間違いなくおすすめの作品です。

残念だったのは、バディエピソードとサイドエピソードの解放条件がキツすぎること。ゲームの評価を一変させるくらい、周回プレイはマジでめんどくさかったです。

ただ、村田先生の絵が世界観を形成しており、漫画家さんの持つ可能性を感じた作品でもありました。ゲームシステムを考慮すると万人受けする作品ではないと思われますが、少年ジャンプ作品っぽさが随所にある点も、個人的には良かったです。

 

 

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