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【やけど】湿潤療法でII度熱傷をきれいに治した体験談

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彼女が足の甲にステージ2(II度熱傷)の大やけどを負った時の話です。その時の対応や病院選びなど、的確な判断をしていたので、火傷を負ってしまった方の参考になればと思い記事にしました。

 

 

やけどの分類

やけどはその深さによってI度熱傷からIII度熱傷に分類されます(表1)。

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I度熱傷は表皮熱傷(皮膚の表面だけのやけど)ともよばれ、やけどをした部位に赤みがある状態のやけどを言います。

II度熱傷は水疱(みずぶくれ)ができるやけどですが大きく2つに分類され、II度熱傷のうち浅いものを浅達性II度熱傷と言い、みずぶくれがやぶれると、きず(潰瘍)になりますが医師の治療を受けるとふつうは1-2週間で治り、多くの場合瘢痕(きずあと)を残さないことが多いやけどです。

それよりも深い深達性II度熱傷の場合には適切な治療を受けても治るのに1ヶ月以上かかり瘢痕(きずあと)や瘢痕拘縮(ひきつれ)をのこすことが多いです。

皮膚の厚さ全てが熱による傷害を受けるIII度熱傷では自然治癒には非常に時間がかかりますので基本的に入院して植皮術などの外科的治療が必要になります。

文章・画像の引用元:やけど Q3 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

 

やけどを負った状況~治癒するまでの流れ

当時、彼女は薬学2年生。正月休みで地元に帰省しており、祖父母宅で料理を作っていました。ここからは彼女に聞いた話になります。

 

このタイプの古い鍋↑↑。

料理の過程で、鍋を移動させようとしました。すると、取っ手の一つが壊れて両足に熱湯が……! 熱湯というのは、ボコボコと沸騰したお湯です。それがバッシャーン!! と足の甲全体にかかってしまいました。

「あっっつ! やばっ! 冷やさな」

お風呂場へ直行し、その時はすぐに水で冷やしました。

二つある取っ手の一つが壊れていたことを祖母は知っていましたが、私は知りませんでした。また、真冬だったのでストッキングを履いていました。熱湯がかかった直後には脱げず、ある程度冷やした後に脱ぎました。

水ぶくれもすぐには出来ませんでしたが、時間経過と共に悪化。両足の甲それぞれに水風船が出来たようでした。水でたっぷんたっぷんしていました。冷やしたこと以外は特に何もせず、翌日に病院へ行くことに。この日の夜が最も痛かったです。

 

病院1(救急)

正月なので、救急病院へ。医師には「水を抜いてはいけない。ばい菌が入るから」と言われました。触診や検査もなく、痛み止めをもらいました。最も困ったことは「数日後にまた来て下さい」と言われたこと。

「それやと名古屋(大学がある場所)に帰れない!」

正月明けにテストを受けないと、留年してしまうからです。テスト勉強もしなければなりません。薬学生の六年間は多忙です。

 

その後、大きなサイズのスリッパを買いに行きました。 足が入る靴がなかったことと、真冬だったのでスリッパという選択に。

救急は専門の医師がおらず、何科の医師かもわかりませんでした。なので、「やけど 早く治す」などと検索して、湿潤療法を知りました。湿潤療法を行っている地元の病院があったので、病院を変えることに。翌日、朝イチで病院2へ。

 

病院2(湿潤療法を行っているクリニック)

「水を抜きましょう。痛いですか?」

と医師に聞かれ、痛いです、と答えると

「痛いのは良いこと。神経まではいってない」

と言われたことを覚えています。ステージ3は神経がやられているので、痛みさえ感じないそうです。水ぶくれの部分の皮を切ってもらい、水で洗ってもらいました。患部が露出した状態です。

 

家では、蛇口から水道水で洗い、傷口の表面を水で流します。痛くて手では触れられないので、洗い流すイメージです。清潔な布で拭き、保湿剤としてのワセリンを指で塗って、包帯を巻き、処置が完了。

 

その後

病院2の医師に紹介状を書いてもらい、その後は愛知の病院へ。

最初の頃は痛すぎてお風呂に入れませんでした。軽くシャワーを浴び、その際に皮膚の洗浄をしました。とにかくやけどは痛かったです。立つだけで痛かったですし、歩くのに足をかばわなければいけないので、引きずっていました。

治るまで1ヶ月ほどかかったと思います。

 

現在

夏冬になったら、古傷が痛みます。基準はわかりません。傷跡ですが、人に言わなければ気付かれない・目立たないほど回復しました。

 

化膿しなかった?

しませんでした。毎日洗っていたからだと思います。抗生剤などの薬も飲んでいません。

 

かゆい?

かゆい・かゆかったという思い出はあまりありません。やけどの深度にもよるかと思います。  

 

いつまで?

病院の先生の指示に従いましょう!

または、傷口が塞がるまで。皮膚が再生してくると、水洗いも痛くなくなってきます。なので、もう大丈夫だと自分で思えるまでOKでしょう。

 

自己治癒能力を活かす

湿潤療法は、創傷や熱傷、褥瘡などの皮膚潰瘍に対し、従来のガーゼと消毒薬での治療をせずに、「消毒をしない」「乾かさない」「水道水でよく洗う」を3原則として行う治療法です。モイストヒーリング、閉鎖療法、潤い療法とも呼ばれます。

つまり、自然治癒能力を最大限に利用する方法と言えます。キズパワーパッドなどと同じ原理です。

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引用:モイストヒーリング(湿潤療法)|キズパワーパッド™って?

 

また、詳しい情報が掲載されているサイトも↓↓

www.hospital.japanpost.jp

 

早く治ったかは比較出来ないのでわかりませんが、きれいに治ったのは事実です。やけどには気を付けましょう。

 

その他の体験談

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