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【Killer Frequency】クリアした感想・評価など(ネタバレ注意)

【2023年8月24日 パッケージ版が発売! など追記・更新】

2023年6月1日にダウンロード版が発売されたNintendo Switch・Steamソフト『Killer Frequency(キラーフリークエンシー)』をクリアした感想・評価などを綴っています。項によってはネタバレ注意です。

 

 

Killer Frequency とは

電話線はオープン。かけてくる人は皆、死にもの狂い…

時は1987年、アメリカの小さな町Gallows Creekで時計が真夜中を告げる。町のラジオDJ Forrest Nashが開始した放送が、前代未聞の殺人劇へと変貌する…

このホラーコメディでは、パズルを解いて電話の主が謎の殺人者に殺されるのを阻止しよう。あらゆる電話が生死に関わる。君はGallows Creekの住民を守ることができるだろうか?

store-jp.nintendo.com

ジャンル:謎解き・アドベンチャー

プレイ人数: 1人

CERO:C

パッケージ版(PS5・Nintendo Switch)は2023年8月24日発売予定です。

 

感想・評価

ゲームのアイディアは斬新だが人を選ぶ

• 独自の一人称のナラティブ:町に来たばかりの、深夜ラジオのトークショーの落ちこぼれホストになろう。警察署長は死亡…町の人々は君に助けを求めてくる。なぜならば、君、Forest Nashこそが、町で唯一電話回線を操作できる人間だからだ。

• レトロな殺人鬼物語の舞台:殺人鬼にインスピレーションを受けたこのパズルゲームで、1987年代に遡ろう。細部まで正確に作り込まれたラジオ局を探索し、カセットテープやレコードプレーヤーなど、物理法則に基づいた多くのオブジェクトを操作しよう。フルボイスのキャストと、ロックの名曲からシンセウェーブまで、80年風のチューンを持つ殺人的に美麗なオリジナルサウンドトラックも搭載!

• リアルタイムの決断とパズル:枝分かれする会話で、小さな町のエキセントリックな人々と交流しよう。中には被害者と容疑者が含まれているかもしれない。周囲を探索して手掛かりを探し、決断を重ね、謎を解き、電話の主が夜明けまで生き延びられるよう手助けしよう。

どんなゲーム? →殺人者が徘徊している町のラジオ局に「助けてくれ!」と住民から電話が来るので、機能していない警察に代わりにプレーヤーが住民を誘導して助けるみたいな流れ。

例えば、殺人者の存在で焦ってしまい車のキーを外に落として車内から通報してきた住民。キーがない状態でエンジンをかけることで助けるため、プレーヤーはラジオ局を探索して車の情報誌を見つける→それを見ながら、正解を誘導していくような流れ。正しい選択肢を選ぶと生存します。

失敗すると死亡……やり直せないので手動セーブ推奨。

 

このゲームでプレーヤーが出来ることはかなり少なく、電話やレコードのスイッチの入/切、ラジオ局内や周辺を移動してフラグになるアイテムを拾う、会話の選択肢を選ぶことくらい。

今やるべきことは目標に表示される。が、フラグがどこにあるのかのヒントはないので片っ端から調べるorミラーガラス越しのペギーのヒントを聞くことに。ペギーを含めて、このゲームでは形として人が登場しない。

ラジオコーディネーターのペギー(役職名違うかも・主人公の助手みたいな)との会話は多いものの、ペギーの顔・身体は登場しません。ゲームとしての難易度はそれほど高くないものの、人物の全体像がほぼ登場しないため一般的なゲームとは一線を画すというか、初心者向けでないことは間違いないです。

身体が描かれるのは殺人者:ホイッスリングマンのみ。顔はわからない

 

基本的に、ラジオブースから出ることは出来ない。

 

探索範囲は広がるものの、プレーヤーが自由に行き来出来るわけではなく、特定のタイミングのみ。金庫の解錠やヒューズを取り替えるなどのベタな謎解きはあれど、探索が楽しいゲームではない。

 

時間経過すると、新たな電話が鳴ります。一応、全員生存ルートでクリアしました。

 

キャラの判別がしづらい。英語のヒアリング能力が必要かも

前述したペギーはこれでもまだわかりやすい

本作は一人称視点で、数多くのキャラクターが登場します。しかし、前述したように声の出演しかないです。日本語字幕はありますが、吹替はなし。なので、英語の発音や訛から人物像をある程度イメージ出来るようなヒアリング能力が好ましいですね。

会話のやり取りが主なので、ノベルゲームのような感覚でプレイするかと思います。しかし、会話ログを確認する方法がないため、大卒程度の英語力(英検1~2級くらい?)の僕では誰が誰だかわからなくなりました。

 

誰が誰だかわからなくても、謎解きは出来るのでクリアに支障はないっちゃない。が、キャラの設定や描写という意味で本作を完璧に楽しめるかは甚だ疑問。

クリアすれば顔写真が一覧になったボードを見ることが出来る(ネタバレの項で紹介)ので、ゲームを2周すればほぼ理解出来るかと思われます。

一番不満だったのは、助けた人がどういう人なのか、どんな表情をしているのか、どういう状況下にあったのかも音声で判断するしかないため、ゲームとして達成感がなかったことですね……。

 

「Switch版はやめとけ」と断言出来る操作性の悪さ

画像三枚目しかフロッピーディスクを出す判定にならないシビアさが本作の基本。カーソルの小ささとその移動速度が調整出来ないので、マウス操作でプレイべきゲームだと思われる。

画像のようなフロッピーの出し入れだけでなく、カセットテープやレコードの出し入れ、さらには電話に出る・出ないなど、スイッチのON/OFFを超頻繁に行う必要があるのですが、、、ここに記載した全てがストレスでした。Joy-Con操作に至っては、今まで僕がプレイした数百のゲームの中で最低最悪と断言出来ます。プロコンも酷いです。

なので、Switch版はやめておけ、と自信を持って言えます(今後修正されれば別ですが)。トロフィーがあった方が確実に楽しめるゲームでもあるので、やはりSwitch版はダメですね……。

 

ペギーが好きになれなかった

プレイしてすぐに思ったのは『FIRE WATCH(ファイアウォッチ)』みたいやな、と。プレーヤーが森林監視員になって森林火災や侵入者などを監視するゲームなのですが、無線越しに同僚の女性とやり取りをするんですよ。で、この女性の顔はわからず、会うこともなく、でも仕事をする中で互いの過去を徐々に明かしていく、みたいな面白さがあります。どちらかと言うとマイナーな作品ですね。

本作も同様で、ペギーの顔を最後まで見ることが出来ませんし、過去を明かし合うやり取りは確かにありました。ですが、関係性が深まるような展開はなく……。コンビとか相棒とか恋人とかそういった進展がないのも100%楽しめなかった一つの要因で、まあこれは僕が望んでいただけなのでまだ良いのですが、、、

このゲームの仕様の問題で、「音楽を消しなさい」「電話に出て」といちいち指図されるんですよね。ゲームを進めるため・何をすればわからなくなったプレーヤーのためではあるのですが、カーソル移動がものすごく繊細で思い通りにいかないので、ほぼ指図され続けます。これがキツかった。

あれしろこれしろがずーっと続く。言われなくてもわかってることを延々と言われるのがキツイ

あとは、プレーヤーの行動の一切を手伝いません。部屋から一歩も出ずに、ドアの下から鍵を渡してきます。これは行ける範囲が増えるのでゲーム的に仕方ないと思いますが、人物描写の少なさ故に、偉そう、という印象が拭えませんでした。

上司の評価(プロファイル)では、ペギーほど誰とでも仲良くなれる人は他に見たことがない とあるのもモヤモヤ。

この項は、あくまで僕はそう感じた、ということです。

 

他にも気になる点は多い

レコードの音量が小さすぎる。レコードの曲を楽しみたいけど、ペギーの言葉で遮られる。

 

アクティブプロファイルがなくなりました→オートセーブのこと? わからん

 

カセットテープの入れ替えが面倒くさい。片手が空いてる必要がある

 

選択肢の前に事前セーブ推奨ですが、この行動を繰り返しているとゲームとしてどうなのかな……? と。選択肢が出る度にセーブすべきゲームですし、それなのにセーブデータが3つしかないのも不満でした。全員生存・全員死亡を確かめるためには、2周以上するしかないですが、とてもじゃないですがしたいとは思えず。

 

字幕が小さい。『NEEDY GIRL OVERDOSE』という作品があるのですが、字幕文字があまりに小さいため、記事にすることを諦めた経緯を思い出しました。ストーリーのネタバレの説明も大変でした。。。

 

主人公は、かつて人気があったラジオDJとのことですが、なぜ人気があったのかが僕には分かりませんでした。引き込まれるようなトークもなく、、、基本的に人助けをするゲームなので、ラジオDJがどのような職業なのか、どのような悩みがあるのか、などはわからず。描写の少なさも気になったポイント。

 

クリア時間・クリア後

7時間ほどでしょうか。クリア後は特になし。エンドロールで、コルクボードに貼られたキャラの顔を見ることが出来ます。

 

攻略情報

生存ルートの選択肢

★これ以外の選択肢でも死なないパターンもありますので、参考程度に。

  • マルティネス副保安官:鍵をかけろ!→パトカーを使え!→マシューズ保安官の銃は?→他の武器は見当たらないか?→テーザー銃~
  • サンドラ:ステアリング・コラムのシリアルナンバーは?→赤と黄色のワイヤーを剥き出し~→紫のワイヤーを剥き出しにして、より合わさった~
  • モーリス:資料室に電話→キッチン→間違いない→ペギー、良い計画だ!→部屋に閉じ込められないか?→今はやめとけ→ラジオを使うか?→まだオフィスにあるのか?→音量を下げろ!→189.16最高~→会議室に電話→自信ある。電話しろ→キャビネット~→選択肢を無視する(選ばない)
  • ヴァージニア:ボンティスピザに電話→寮から電話→ガールリック~→緊急事態なんだ→クライングフォーヘルプのレコードを設置してON
  • ユージーン:左→後ろ→左→右→右
  • マーフィー:キャサリン→リサイクル場→何か聞こえるか?→破砕へ→ヘンダーソン
  • キャリーに指示:屋根はヘザー、ピッキングはジェニファー、逃げるはホットデイヴィッド、演技はシンシア、運転はチャッド(ゴーカートで良いのか……と思いましたね笑。でも事故る確率が高い奴に割り当てたらダメ)
  • ジェイソン:その後→ナイフに触るな→ナイフ固定→洗濯物。フロッピーディスクをチェックした後→電話する相手~→ショック状態→足を持ち上げる→もっと包帯→大丈夫だ→ジョン・ヘッジズに電話→刺された人がいる→今の状況は?

 

ネタバレ

ペギーに鍵を渡されて外に出てレコードを見つけるも、ドアが閉まってビルに入れなくなった主人公:フォレスト。ヒューズを入れ替えて電源を作動させて地下室から戻ると、用具係のクライヴの隠し部屋を発見。そこには、次のターゲットが記されたであろうボードがあり、殺人者ホイッスリングマンの正体はクライヴであると推測。それを持ち帰って次の犯行を防ぐことに。

 

しかし、ボードに記された人物はおらず。次の犯行を防ぐためにも再度隠し部屋に行くと鍵をゲット→クライヴが残した音声が地下室に。20年前の事件関係者が次々と殺されていることを知ったクライヴだが、雇い主から口外すると家族が危険な目に遭うと脅されており、真実を解き明かしてほしい旨を音声を残していた。

残されたテープを確認すると、主人公とペギーが本日救った通報者4人がなんと事件に関係していることを知る。助かった人物に電話をかけ直して真相を聞く流れに。彼らから以下の話を聞いているとラジオ局が停電する。

停電を元に戻すのももちろん主人公一人で行く。

 

電力復旧して元に戻ると、ペギーは消え、代わりにホイッスリングマンがいる。実はホイッスリングマンの正体は二人いて、その犯人はマリーとその息子ヘンリー。ちなみに、ラジオ局に来たのはヘンリー。全てはマリーの元カレ:ジョージ・バロウが死んだ過去の事件が発端だった(ヘンリーはジョージとの子なのか不明だが、マリーの復讐に協力している)。

マリーはテディを拉致しており、主人公はマリーへのインタビューを通してテディから事件の真相を聞く。マリーはジョージが死んだ事実を隠蔽したテディや関係者を狙って殺していたことが明らかになる。

 

事件の真相は20年前。、新入生をいびるために森の中にホイッスリングマンが乱入してくるフットボールチームのパーティーが行われた。その最中に、崖からジョージ・バロウは落下死。最も近くにいたのはテディだった。テディが疑われるのを避けるために、町の権力者のテディ父はクライヴを使って事実をもみ消した。ジョージは死亡後に(おそらくクライヴの手によって)車で移動させられた。マリーは、テディが突き落としたと思っている。

サンドラはパーティーとはおそらく無関係で、事件翌朝のランニング中にジョージの死体を見つけたが、テディ父が所有する物件で仕事をしていたため賃料を上げられたくなく、見つけた場所を川から貯水池へと証言を変えたことで狙われた。

ローラー・リッキーはパーティーに参加。ホイッスリングマンから逃げたことを悔いていただけだが、マリーにはそう思われておらず命を狙われた。

ジェイソンは、ジョージと一緒の場所にいたことで狙われて刺されたけど、ケーシーと主人公のアドバイスで生き残る。

ヴァージニアは不治の病の妹の治療費を肩代わりすることを約束にクライヴに買収され、検死結果を偽装したことで狙われた。→フォレストは擁護する

クライヴは、テディ父に命じられて事実のもみ消しに奔走し、カセットに情報を残して、おそらく死亡?

マシューズ保安官は、報告書を偽装して殺された(ゲームの序盤)。

 

そして、マリーはペギーの姉であることが分かる。事件後に両親が事故で死亡し、マリーはペギーから忘れられていたと語る。しかし、ペギーは8歳の誕生日にマリーから作ってもらったカードをラジオブースに飾っていた。動揺するマリーだが、そこに警察が到着。マリーは逃げるが、時間の問題だろう、とのことでおしまい。エンドロールへ。

フォレストの左がペギー。かわいい。顔と発言がまるで合ってないやん、と僕は感じました。

各キャラの生存によってエンディングが変わると思われます。

まとめ

ラジオをメインにした他にないゲーム性、アガサ・クリスティのさわりのようなシナリオ、ホラー要素や謎解きなどは魅力的です。が、人を助けたことでの達成感が全くないというのが残念でした。エンディングにでも、自分が選択した結果の一枚絵が欲しかった(助かった時の様子・喜びの表情などを描いた一枚絵など)。誰にも愛着がないままこのゲームを終えることになりましたね。

ただ、ラジオ好きの方や80年代の音楽などに造詣が深い方は楽しめるかもしれません。ゲームや漫画の話で最も近い感性を持つ友人が気になっているゲームとのことでプレイしましたが、彼にラジオの魅力を何度も教えてもらっているけど、僕はそこまでラジオを聞きませんしね……。

何にせよ、ものすごく人を選ぶゲームであることは間違いないのかな、と考えています。

2023年8月24日にパッケージ版が発売されました!★

 

 

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