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【じんるいのみなさまへ】クリアした感想・評価(ネタバレ超注意)

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【2021年10月29日 続編『こちら、母なる星より』のレビューなど 追記・更新】

2019年6月27日に発売したPlayStation4および、NintendoSwitch用の新作ソフト『じんるいのみなさまへ』。クリアした感想・評価をネタバレを含んで綴っています。

 

 

続編『こちら、母なる星より』もクリア後にレビュー書きました!

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じんるいのみなさまへ とは

 東京都・秋葉原を舞台に、仲睦まじい女の子たちによる、女の子たちだけのゆる~いサバイバル生活を楽しんでいただけるアドベンチャーゲームです。長い時間放置された秋葉原に5人の女の子。他の誰もいない中、みんなで仲良く助け合い、楽しい毎日を過ごしていきます。女の子には欠かせない「美味しい料理」に「お風呂」、たまの「息抜き」…どんな状況でも彼女たちは明るく真っ直ぐ、全力で楽しみます。

 

実はこの作品、発売前から気になっていました。

  • 某ゲーム雑誌のレビューが、過去に類を見ないほどの低評価
  • 発売元の日本一ソフトウェアの取締役報酬額が、なぜか5倍に増額

などのニュースにより、発売前からいろいろな意味で不安視していました。

 

しかし!!

 

これまで買って後悔した作品はいくつかあります。開始数分で投げ出した作品、途中で切った作品なども。ですが、クリアしなければ「クソゲーだった」と人に言うことは出来ないと僕は考えています。お金を払って購入し、時間を費やしてクリアする。その対価がなければ評価出来ないと。

その点をご了承ください。

 

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ストーリー

目が覚めると、そこは秋葉原にあるホテルの一室。
「そうだ、みんなで秋葉原へ観光に来ていたんだっけ。」

少し寝坊してしまったけど、これからみんなで街を探索して、おいしいものを食べて…、うんうん!考えるだけでワクワクする…!他のみんなも起きたことだし、さーて、アキバ!いざ秋葉原だ!

あれ…?秋葉原って、こんな感じだったっけ…?目の前に広がる“秋葉原”はなんだかとっても、荒廃した街。草木は自由に伸び、荒れ果て、人の気配なんて、全くしない。

街のみんなはどこへ行ったの? 秋葉原は、“こんな感じ” だった…?何が何だか分からないけど、とりあえずみんなとの旅行は、楽しもう!

 

キャラクターと声優

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引用:キャラクター | じんるいのみなさまへ | 日本一ソフトウェア

  • 榛東京椛(cv/佐東茉奈)
  • 少弐勇魚(cv/椿 ゆきの)
  • 菓子永里那(cv/ななひら)
  • 小松和海(cv/星守 紗凪)
  • 邑楽幽々子(cv/中澤 ミナ)
  • スハーヤ朱香(有料DLCで、クリア後に追加することが可能なキャラ)

 

システム

このPV↑↑は、ゲームの内容を反映していません笑(後述)

ただ、テルミット反応というワードや、酸化鉄・バグダッド電池などの専門用語っぽいサバイバル知識(?)は出てきます。

 

評価・感想

まず、ジャンルがおかしい

まず、ガールズアドベンチャーというジャンルはおかしいですね。アドベンチャー・サバイバル要素はおまけ程度なので、ガールズノベルゲームが正しい表現だと思います。

アドベンチャーという言葉の前提にあるようなワクワク感はなく、無人島脱出や『MAN vs. WILD』のようなサバイバルを期待してはいけません。

間違っても、『レッドデッドリデンプション2』などのオープンワールドゲームを想像してはいけません。

 

移動→紙芝居→移動→紙芝居……

動画は一切なく、キャラも表情以外は動きません。

たとえば……

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上の絵が表示された後、下の絵が表示されるだけ

釣りをする! というアイコンを調べる→釣れた! という画面が表示されるだけなので、釣りをしている感覚は0です。 キャラが魚を取る描写・魚が動く描写は全くありません。つまり、声優の声入りの絵を見続けるノベルゲームなのかな、と。

これは終始一貫しています。養蜂業を始める→防護服作る→蜂の巣が落ちて蜂に追いかける……なども、文字に書いてはいるのですが、その描写は一切なし。

 

よって、ゲームを通して、ゲーム内で何かを体験した感は0。移動して、紙芝居のセリフを聞いて、移動するのが主です。

 

探索・移動が苦痛すぎてヤバイ(→後日、改善されるらしいです)

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前述の通り、移動して、紙芝居のセリフを聞いて、移動するだけですが……このループがキツイ。

アイテムが拾えたりしますが、入手している感覚がイマイチないため、マップが余計に広く感じるんです。

とにかく移動、移動、移動。にも関わらず、次の行き場所が具体的に表示されないんです。加えて、MAPにはなぜか現在地が表示されず……。秋葉原に土地勘がない人は、ストレスを被るでしょう。ファストトラベルなんて高度なものはもちろんなし。

しかも、特定の場所に行かないと先に次に進めないので、その場所を探し歩くことになりますが……これが悪循環の入り口。

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色々な建物やその周辺を調べてみよう! と明記していますが、「色々」や「周辺」がわからないので、非常に抽象的です。結果、迷いに迷うことになり、ゲームを投げ出す人もいるはず。

女の子が画面左部分で「バランスならむしろウチらには良いけど?」と喋っているものの、ヒントではありません。中身のないゆるふわガールズトークを繰り返すのみ。

 

なので、一度迷ってしまうと、何度も何度も同じ景色・セリフ・音楽を聞くハメになり、思考能力が鈍ってきます。おまけに、R1を押してスティックを倒さないとダッシュしないので、両手を使うことは必須。五感の自由を奪われてしまうという……。

 

つまり、このゲームはプレーヤーに対して、全く配慮出来ていないと言わざるを得ません。

ゲームプレイ経験が極端に少ないか、テストプレイをしていないか理由はわかりませんが、ここまでひどいのは初めてです(後日、改善される模様)。

そして、その作り手が何を考えているかを必死に考えながら、次の行き場所を考えていました。そういった意味で、非常に疲れましたね。

逆に言えば、移動の要素は改善されるようなので、クソゲーと呼ばれることも少なくなるかもしれませんね。

 

クリア時間・クリア後の特典など

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8時間もかからなかったと思いますが、迷ってしまうと+3、4時間ほどかかると思います。

クリア後は、強くてニューゲーム的なものがあります。

二周目は、残りのロッカーや料理などを集めることが主な目的になるでしょう!

 

攻略のコツ

  • 次のチェックポイントは、意外に近くにあります。迷う前に、周りを細かく見ましょう! 細い路地などには全く無いです。なので、海側の倉庫などに行く必要はありません。
  • 自分が東西南北どちらの方向を向いているのかを意識しましょう。
  • 強いメンタルを持つこと

 

ストーリーの急展開は見どころあり(ネタバレ超注意)

ネタバレ注意

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なぜ秋葉原に全く人がいないのか……その理由ですが、主人公たちは500年もコールドスリープしていました。じんるいを襲ったウイルス感染を避けるため、冷凍催眠治療を受けていたのです(ホテルのベッドはカプセルだった。それをスルーしていたのは年頃の女の子のノリだった)。

  • 冷凍催眠治療をによる治療法は、狂犬病の研究過程で開発された
  • ウイルスは廃棄された石が地下川→洞窟内のコウモリから感染経路を広げた

などなど。実際はもっと詳細に綴られます。

 

移動→紙芝居→移動の連続でメンタルがやられかけていたので、なんか急に本格的になったやん! とテンションが上がりました。

 

ちなみに、ロッカーの中身は避難の際に記したであろう、じんるいの置き手紙です。100円硬貨で開けることが出来ますが、ロッカー解放後になぜか0枚になるという鬼畜仕様……。

 

全じんるいは、ロケットで宇宙に避難。

その際、キャラクターそれぞれに、大切な人からの手紙を読む展開になります。主人公ならばおばあちゃんですが、もちろんおばあちゃんは全く出てきません笑。ただ文字が流れるだけ。

取り残されたキャラクターたちへの感情移入をさせるような演出があれば、感動させることも出来なくはなかったでしょう。

 

そして、主人公たちからの交信により、ウイルスがなくなったと判断。宇宙に一旦避難した全じんるいが戻ってくることに……

最後は、じんるいが戻ってくる前のタイミングで、なぜかみんなで旅行に出かけると言って、おしまい。もちろん、旅行の描写はなし。

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この書き置きがタイトルに。これはGOOD!

もちろん、そのじんるいが戻ってくる描写・絵も一切なしです……笑

 

エロ・百合要素も(ネタバレ超注意)

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百合要素について全く詳しくないのですが、そのような展開があったとすれば、こちら画像でしょうか↑↑……。

最終的には、主人公以外の二人✕2組は関係を深め、なんと結婚宣言も飛び出す始末。

なんだこれ。

 

まとめ:移動の苦痛さえ取り除けば……

サバイバルが生む究極の精神状態を、プレーヤーに提供しているのでは?

と、プレイ中の僕は勝手に解釈することにしました。

ゲーム上では表示されない紙芝居の間を想像しなければなりませんし、移動時の我慢強さも求められ……

「おれは勘違いをしていたな……これ(このゲームをクリアすること)は心を抓む闘い」

ゲームに面白いとか楽しいとか、そういったことを勝手に期待していた自分を反省。マジで、ハンターハンターゲンスルーのセリフを思い出していました。

 

なので、クリアした時の達成感はハンパなかったです。

 

『じんるいのみなさまへ』は、クソゲーではないと思います。ストーリーは魅せるものがあると思いますし、移動時の苦痛は改善されたらまた違った評価・感想になるでしょう。

 

何より、中で投げ出さずにクリアした者にだけ、得るものがある……それを教えてくれた良作でした。 

 

 

『こちら、母なる星より』が2021年10月28日に発売決定!

6月17日、急にこの記事が読まれまくったので何事かと思ったのですが、どうやら続編っぽい作品のリリースが決定したことがきっかけだったようです。『こちら、母なる星より』という作品です。『じんるいのみなさまへ』『夜、灯す』そして、『こちら、母なる星より』の百合三部作を今後も注目です。

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↑↑大学時代、通り魔事件の裁判傍聴してました