
【2026年7月更新】ランキングを一覧化し、各作品の見どころ・おすすめポイント・購入リンクを整理しました。
第13回MOE絵本屋さん大賞2020は、2020年に刊行された絵本の中から、全国の絵本専門店・書店の児童書担当者が選んだランキングです。大賞はヨシタケシンスケさんの『あつかったら ぬげばいい』でした。
この記事では、第1位から第15位までの結果、新人賞、パパママ賞をまとめています。順位だけでなく、どんな作品なのか、子どもと大人のどちらに向いているのかも短く紹介します。
MOE絵本屋さん大賞2020の結果一覧
| 順位 | 作品名 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1位 | あつかったら ぬげばいい | 心を緩めるヨシタケ式の答え |
| 2位 | パンどろぼう | 人気シリーズ第1作 |
| 3位 | の | 言葉が世界をつなぐ旅 |
| 4位 | ねこは るすばん | 留守番中の猫の秘密 |
| 5位 | ノラネコぐんだん カレーライス | カレー屋で起きる大騒動 |
| 6位 | ママはかいぞく | 家族の闘病を描く仕掛け |
| 7位 | ねぐせのしくみ | 寝癖から広がる想像 |
| 8位 | わたしのわごむはわたさない | 自分だけの物を持つ喜び |
| 9位 | やねうらべやのおばけ | 屋根裏のおばけと少女 |
| 10位 | もしものせかい | 喪失へ寄り添う物語 |
| 11位 | こどもたちはまっている | 待つ時間の豊かさ |
| 12位 | なんだろうなんだろう | 身近な言葉を考える |
| 13位 | ぼくだってとべるんだ | 自分だけの飛び方 |
| 14位 | ドン・ウッサ ダイエットだいさくせん! | 親分と子分のダイエット |
| 15位 | おくりもの | 欠点が贈り物へ変わる |
大人にもおすすめしたい3冊
- 頑張りすぎて疲れたとき:『あつかったら ぬげばいい』
- 家族の闘病と愛を描く:『ママはかいぞく』
- 大切な存在との別れに寄り添う:『もしものせかい』
MOE絵本屋さん大賞2020ランキング1~15位
1位:あつかったら ぬげばいい
疲れた、太った、誰にも分かってもらえない。そんな日常の困りごとへ、力を抜いた答えを返していくヨシタケシンスケの絵本です。
おすすめポイント
問題をすべて解決しなくても、少し楽になる方法はあると教えてくれます。頑張りすぎている大人にも、失敗を深刻に受け止めやすい子どもにも届く一冊です。
受賞:第13回MOE絵本屋さん大賞2020 第1位。
2位:パンどろぼう
町のパン屋からパンを盗み出す、パンの姿をした大どろぼう。その正体と、おいしいパンをめぐる騒動を描いた人気シリーズの第1作です。
おすすめポイント
パンどろぼうの表情、勢いのある展開、予想外の正体が楽しく、読み聞かせでも盛り上がります。失敗した後に次の行動へ移る姿も、ただのいたずら話で終わらない魅力です。
3位:の
「わたしのコートのポケットの中のお城の……」と、助詞の「の」が言葉と世界を次々につないでいくjunaidaの絵本です。
おすすめポイント
文章を追うほど場面が奥へ奥へと広がり、一冊の中を旅している感覚になります。緻密な絵を眺める楽しさが強く、子どもと大人で別の物語を見つけられます。
4位:ねこは るすばん
人間が出かけた後、猫は家でおとなしく留守番していると思いきや、外へ出て自分だけの一日を楽しみます。
おすすめポイント
人間の知らないところで猫にも生活がある、という想像が楽しい作品です。町田尚子の猫の表情が生々しく、猫を飼っている大人ほど「本当にやっていそう」と笑えます。
5位:ノラネコぐんだん カレーライス
カレー屋をのぞいていたノラネコぐんだんが、夜中に忍び込んで大量のシーフードカレーを作ります。しかし、その匂いに引き寄せられた存在が近づいてきます。
おすすめポイント
おいしそうな料理、懲りないノラネコたち、最後に待つ騒動までシリーズらしさが詰まっています。親子で展開を予想しながら読める一冊です。
6位:ママはかいぞく
少年の母親は、仲間と宝島を目指す海賊です。航海から戻るたびに疲れ、食欲もなくなっていく姿の裏には、もう一つの物語が隠されています。
おすすめポイント
海賊の冒険が母親の闘病と重なった瞬間、家族の不安と希望が一気に伝わります。厳しい現実を子どもへどう伝えるかという両親の愛情にも胸を打たれます。
7位:ねぐせのしくみ
眠っている間に、謎の存在が髪をいじっているのではないか。朝の寝癖から、夜中に起きているかもしれない出来事を想像します。
おすすめポイント
身近な寝癖一つから世界を広げる発想が楽しく、朝の困りごとを笑いへ変えてくれます。子どもと一緒に「自分の寝癖は何をされたのか」を考えられます。
8位:わたしのわごむはわたさない
女の子が初めて手に入れた、自分だけの輪ゴム。小さな輪ゴムを使って、将来や冒険の想像がどこまでも広がっていきます。
おすすめポイント
大人には何でもない物でも、子どもにとっては初めての所有物になり得ます。「自分だけのもの」を持つ喜びと、想像力の自由さが伝わります。
9位:やねうらべやのおばけ
古い家の屋根裏で一人静かに暮らしていたおばけ。家の女の子が屋根裏へ来るようになり、追い出そうとさまざまないたずらを仕掛けます。
おすすめポイント
一人が好きなおばけの気持ちと、誰かと関わることで生活が変わる戸惑いが丁寧です。木炭鉛筆で描かれた暗い屋根裏にも、不思議な温かさがあります。
10位:もしものせかい
いつも一緒にいた大切な存在が、突然「もしもの世界」へ行ってしまう。失ったものと、心の中でどう付き合うかを描きます。
おすすめポイント
喪失を無理に忘れさせず、現実の世界と「もしも」の世界の両方を大切にしてよいと伝えます。別れを経験した大人にも静かに寄り添う作品です。
11位:こどもたちはまっている
海辺の子どもたちは、船、貨物列車、雨上がり、夜明けなど、日々の中でさまざまなものを待っています。
おすすめポイント
大きな事件がなくても、待っている時間の中には期待や発見があります。荒井良二の色彩とともに、何気ない一日の豊かさを感じられます。
12位:なんだろうなんだろう
学校、友だち、楽しい、幸せ、自分らしさ。普段は説明せずに使っている言葉を、十二の問いから考えていきます。
おすすめポイント
正解を覚える本ではなく、自分なりの考えを持つための絵本です。親子で答えが違ってもよく、会話のきっかけになります。
13位:ぼくだってとべるんだ
空を飛びたいと練習する幼いペンギンは、誤って海へ落ちます。しかし水の中を泳いだことで、自分ならではの「飛び方」に気づきます。
おすすめポイント
できないことだけを見ず、自分にできる形を見つける物語です。他人と同じ方法でなくてもよいという結末が、子どもの挑戦を肯定します。
14位:ドン・ウッサ ダイエットだいさくせん!
大親分ドン・ウッサが、三羽の子分とともに格好いい体を目指して、無茶なダイエット作戦へ挑みます。
おすすめポイント
親分の自信と子分たちの健気さ、ことごとくずれていく作戦が笑えます。見た目を変えたい気持ちを扱いながら、最後には今の自分の魅力も感じられます。
15位:おくりもの
とげのために友だちと抱き合えないハリネズミが、自分の嫌いな部分を誰かのために役立てようと動き始めます。
おすすめポイント
欠点に見えていたものが、相手を喜ばせる贈り物へ変わります。自分を無理に別の存在へ変えるのではなく、持っているものの使い方を変える優しさがあります。
MOE絵本屋さん大賞2020 パパママ賞
| 順位 | 作品名 |
|---|---|
| 1位 | ノラネコぐんだん カレーライス |
| 2位 | おにぎりをつくる |
| 3位 | しろくまきょうだいのおべんとうやさん |
| 4位 | わたしのわごむはわたさない |
| 5位 | みんなのおすし |
1位と4位は総合ランキングでも紹介しています。ここでは、パパママ賞だけに入った3冊を紹介します。
2位:おにぎりをつくる
米を炊き、塩をつけ、手で握って一つのおにぎりを作る工程を写真で見せます。幼い子どもにも「自分で食べ物を作れる」という実感を与える写真絵本です。
3位:しろくまきょうだいのおべんとうやさん
しろくま兄弟のポールとノエルが、動物たちの希望に合わせてお弁当を作ります。かわいい料理と、お客さんを喜ばせる工夫を楽しめます。
5位:みんなのおすし
さまざまなお客が訪れる寿司屋で、職人が次々と寿司を握ります。おいしそうな絵と仕掛けを楽しみながら、最後には少し不思議な秘密が明かされます。
MOE絵本屋さん大賞2020 新人賞
| 順位 | 作品名 |
|---|---|
| 1位 | INSECT LAND ホタルのアダムとほしぞらパーティー |
| 2位 | あめかっぱ |
| 3位 | はっはっはくしょーん |
| 4位 | Mou |
| 5位 | にんじゃいぬタロー |
1位:INSECT LAND ホタルのアダムとほしぞらパーティー
驚いたり緊張したりするとお腹が光ってしまう、恥ずかしがり屋のホタル・アダム。星空パーティーで、自分の個性が誰かを助ける力になると知ります。
2位:あめかっぱ
雨の日に留守番する女の子のもとへ、かっぱがやってきます。雨音や水たまりなど、晴れの日には見えない楽しさへ連れ出してくれます。
3位:はっはっはくしょーん
くしゃ虫が動物たちのもとへ飛んでいき、大きなくしゃみを引き起こします。声と動きをまねしながら、読み聞かせで一緒に遊べる絵本です。
4位:Mou
病気の祖父と暮らす少女トットが、冬の夜に現れた不思議な生き物ムーを泊めます。森の奥で目にする光景が、命と別れを静かに伝えます。
5位:にんじゃいぬタロー
一生仕える殿様を探す忍者犬タローが、ケンタの家へやってきます。二人で修行を始める中で、主従ではない温かな関係が生まれます。
MOE 2021年2月号では作家インタビューも掲載
ランキングの詳しい選評、受賞作家へのインタビュー、制作風景、絵本屋さんの推薦コメントまで読みたい場合は、結果を発表した『MOE 2021年2月号』が資料になります。現在は新品を入手しにくいため、中古在庫も含めて探す形になります。
MOE絵本屋さん大賞2020まとめ
2020年は、『あつかったら ぬげばいい』『もしものせかい』『なんだろうなんだろう』など、ヨシタケシンスケ作品が複数ランクインしました。答えを押しつけるのではなく、苦しい気持ちや身近な疑問を別の角度から見せる作品が支持された年です。
一方で、『パンどろぼう』『ノラネコぐんだん カレーライス』『ねこは るすばん』のように、キャラクターと絵の面白さを親子で楽しめる作品も上位に入りました。まず一冊選ぶなら、疲れた大人にも読みやすい大賞作『あつかったら ぬげばいい』がおすすめです。物語で感動したい方には『ママはかいぞく』が向いています。
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コメント
あけましておめでとうございます。
絵本、ほんとうにいいですね。
私はあまり(というか、ほとんど)読んだことはないですが、子どもが幼いときはよく寝しなに『こどものとも』という福音館書店の月刊絵本を読み聞かせしたことがありました。
おめでとうございます★
紹介するばかりではなく、本当は読まないといけないんですけどね……。結婚すらしてないせいか、なかなか絵本にハマりきらずにいます……笑。
福音館書店は新卒採用に応募した記憶があります。絵本業界ではトップですよね。
今年もよろしくお願います!☆