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【プレイグテイルイノセンス】クリアした感想・評価(ネタバレ注意)

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【2023年7月6日 続編『プレイグ テイル レクイエム』のレビュー など追記・更新】

2019年11月28日に発売したPS4ソフト『A PLAGUE TALE INNOCENCE プレイグ テイル -イノセンス』をクリアした感想・評価になります。ストーリーの核心をつくような展開・ネタバレは出来る限り避けていますが、レビューする上で必要な情報は記載しています。

 

レクイエムの記事書きました……

www.momotoyuin.com

 

 

プレイグ テイル -イノセンスとは

美しい世界観で描かれる、悲しく残酷な逃避行

中世フランスが舞台のダークなアクションアドベンチャー。1349年、英仏百年戦争の時代。「黒死病」として恐れられたペスト(Plague)が猛威を振るうフランスがモチーフとなっている。

プレイヤーは少女アミシアを操作して、未知の病気を患う幼い弟ユーゴと共に安住の地を求めて逃避行を続ける。守る為に戦い、生きる為に残酷な判断を下す。海外で圧倒的高評価を得た、感情を揺さぶられる物語。

www.o-amuzio.co.jp

ジャンル:アクションアドベンチャー
対象年齢:CERO Z(18歳以上のみ対象)
価格:パッケージ版 6,800円+税 ダウンロード版 6,800円(税込)
プレイ人数:1人

PlayStationのエディターが2019年に選ぶオススメタイトル「EDITORS CHOISE」にも選ばれています。

 

キャラクター 

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アミシア

元気で活発な女の子。仲良しの父親の前では年頃の女の子らしさを見せる一方で、弟につきっきりの母との関係はどこかよそよそしいく敬語を使う間柄である。

 

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ユーゴ

病気を抱えており、それが原因で多くの人間から狙われることになる。その病気を巡って物語は大きく動いていく。

 

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ベアトリス

二人のお母さん。後に著名な錬金術師であると判明。弟につきっきりで看病する理由が、物語の鍵を握る。

 

評価・感想

ストーリーが抜群に良い

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疫病と戦争で荒廃したフランス、その中のある村。平和に暮らしていた貴族出身のアミシアであったが、ある日突然異端審問官が弟ユーゴを狙い襲ってくる。病気を理由に隔離され、姉のことすらよく知らない弟と共に、母が言い残した「助けになってくれる」という人物の元へ向かう。ここからあてのない逃避行が始まることになる。

主人公アミシアと弟ユーゴの逃避行。それがプレイグテイルイノセンスというゲームです。

自分の家を燃やされ、家族や使用人などを全員殺され、弟と二人で逃避行するところから物語は始まります。唯一の手がかりは、母の遺した言葉のみ。それを頼りに姉弟の二人で逃避行することになるのですが、もともと隔離されていた関係なので、最初はぎくしゃく。命を狙われているのに互いの意思疎通が出来ていない状態なので、、、主人公アミシアは弟ユーゴに振り回されることになります。

その上、残酷な現実が次々と降りかかる内容になっています……。もちろん、小さな希望を一つ一つつないでいくのですが、宗教裁判や大量虐殺といった時代背景ともマッチしているので感情移入が捗ります。

ポイントは、弟ユーゴの心境の変化。 

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過酷な現実を幾度となく目の当たりに。

 

自身の周囲の人間が殺されそうになるだけでなく、仕方なく兵士を殺してしまったアミシアを責めたり……とにかく感情的に動くので、アミシアを動かしているプレーヤーからするとクソガキ感があるかもしれません。

それでも、自身に迫る危機・病気の理由・母の存在の大きさなど、あらゆる要素の伏線があり、その回収時には感情移入させてくれます。そのうち、『弟をどうやって守るか』という姉としての責任感、自覚、覚悟が芽生える過程はプレーヤーの心を動かすはずです。

 

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プレイしていてなぜか思い出したのは、映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。この映画のように、絶望しかない世界なのに、なぜか美しさを感じてしまうんです。

プレイしていて、操作面・ストーリー面・キャラ面でストレスを感じることは多いかもしれません。それでも、一つの希望の美しさを感じることが出来る作品だと僕は考えます。

 

難易度の高いステルスゲーム

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どんなゲームなの? と聞かれたら、9割方がステルスのアクション・アドベンチャーと答えます。命を狙ってくる甲冑の兵士から、二人で手を繋いで逃げるのが基本になります。

主人公のアミシアは、銃や体術を持ち合わせていない上に、弟の手を引きながら移動するのが主になります。弟のユーゴは、ゲーム的には足手まとい以外のなにものでもありません(言葉は悪いですが……笑)。

 

その他のゲームのように、真正面から倒すことは困難。兵士に見つかってしまえば殺害されてしまうので、難易度は高めです。なので、石を投げて気をそらしている間に移動したり、頭部に向けてスリングで投石するのが基本になります。

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スリングのエイムに関しては、自動で頭部などの弱点を狙ってくれるので、その点は安心。

 

『ホライゾンゼロドーン』のような機械獣を仕留めるスリングではなく、年頃の女の子が使う投石なので、ヘルメットを装着している兵士や重装兵には基本的に効きません。

背後から暗殺することも不可能です(昏睡させるアイテムはありますが、多用できない仕様)。

そういった側面からも、逃避行という言葉がこれ以上無いほどしっくりくる内容になっています。

 

ネズミの大群は、ゲームの【象徴】

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本作では、迫りくる病や死の恐怖を「ネズミの大群」という形で描いている。ネズミは火と明かりを避けるため、松明を使い追い払ったり、遠くの明かりを消してそちらへ向かわせたりして躱す。明かりがなくなれば、食い殺されてしまう。

このゲームを象徴するのが、ネズミの大群です。大量に蠢き、チューチューウジャウジャ音を立てるので、純粋に気持ち悪いです(そういった恐怖症の方はおすすめしません)。

ネズミは極めて獰猛な存在として描かれており、プレーヤーを狙ってきます。プレーヤーは必ずと言っていいほど、ネズミの群れに囲まれて血肉を食い漁られてゲームオーバーを経験するでしょう。

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ネズミの海に落ちると速攻で死にます

 

ただ、ネズミは光を極端に嫌うので、火を点けたり消したり・もしくは松明を手に持つことで進路を作り、状況を打破することが出来ます。そういった意味で、パズルアクションの要素があるとも言えるでしょう。

ネズミを直接攻撃して倒すことは可能なのですが、その錬金術を作成するには貴重なアイテムを大量消費せねばならず、いざという時だけのお助けアイテムになります。なので、火や光を操作して歩路を作ることが基本になります。

 

後半になると、一部のネズミを操ることも可能になります。 ネズミをけしかけることで敵を倒すことになるのですが、なかなかエグい画が展開され続ける点もこのゲームらしさですね。 

ネズミは脅威である一方で、この作品の象徴でもあります。

  

成長はクラフトのみ

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成長要素もあります。スリングの強化・道具袋の拡張・錬金術の効果を強化する……など、どれも逃避行の役に立つようなものになっています。

ただ、アップグレードのおすすめは特になく、これを強化していれば超ラクになる!! といった如実に効果が現れるものがあまりないように思います。というのも、アミシアのヒットポイントや体力は上がりませんし、基本的には、敵の攻撃を一回受ければゲームオーバーになるからです。

クラフトするためのアイテムはあまり落ちていないので、いかに多く拾えるかが大切になるでしょう。グレードアップすると達成感があります。

 

14世紀フランスの世界観

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一本の映画のような世界観と繊細なグラフィック 人物はもちろん、風景、草花、建築物など、14世紀フランスの世界観を緻密に再現。ファンタジー要素も含まれるが非常に美しくリアルで、物語に没入しやすい丁寧な作りになっている。旅の途中では仲間となる人物に出会うこともあり、彼らと共に旅を続けたり助け合ったりする。悲痛な運命に翻弄される中でアミシアは少しずつ成長し、残酷な決断に心を痛めながらも大人になっていく。 

世界史に詳しくないのでアレですが、世界観の統一は見事です。グラフィックはPS4のレベルなので綺麗ですし、時代背景も伝わります。

ただ、ネズミの数と同じくらい、あちこちに死体が転がっています。今まで100本くらいプレイしてきたPS4ソフトの中でもベスト3に入るくらい死体の山。18歳未満の方だけでなく、大量のネズミや死体が苦手な方は避けた方が良いでしょう。

 

その他気になったところ

  • 字幕が小さくて見にくい。でも大きくできない。
  • 日本語吹き替えはなし。難易度変更もなし。
  • 右スティックのカメラの操作性がイマイチ。でも調整できない。
  • マップの端っこにアイテムが落ちてるので、拾うのがめんどくさい。でも拾わないとクラフト出来ないので拾うしかない。
  • 難易度が後半になるにつれ高くなるので、アクションが苦手な人はラスボスで詰むかもしれません……。検索すれば動画が出てくるので大丈夫だとは思いますが、攻撃を受けると一発で死ぬというのはなかなかキツイ。
  • グラフィックも美しいので、そのぶんロード時間も長めに感じます。

 

クリア時間・クリア後 

11~13時間ほどでした。一本道で迷う要素は少ないですが、初見殺しや事故が多いゲームです。

クリア後の要素は特にありませんでした。クリアしたチャプターは再度プレイ可能。珍品集めをすればトロフィーはもらえるはずです。

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続編『プレイグ テイル -レクイエム』が2023年6月29日に発売決定!

数々の作品賞を受賞し、世界累計販売100万本を突破した姉弟の悲痛な旅路を描いた作品、『プレイグ テイル -イノセンスー』の続編が登場。
荒廃した故郷から逃れて半年の月日が流れた。ユーゴの呪われた力も落ち着き、アミシアとユーゴの姉弟ははるか南の新しい都市へと旅に出る。迫りくる闇の中、今は進むしかない。ユーゴを救う鍵があることを信じてー

手に汗握るステルスアクション!本作の基本行動は見つからない事。草むらや木箱などに隠れて身を潜め、迫りくる人々の行動を確認しながら慎重に行動しよう。時にはギミックやアイテムを使用して音を出すことで敵を誘導し、その隙に逃げるテクニックが必要な場面も。ネズミの脅威はパワーアップして迫りくる!PlayStation®5などの次世代機専用タイトルとなり、超美麗なグラフィック表現を実現。

画面内のネズミ量が前作のおよそ60倍に。さらにはAIのレベルも向上し、今まで単調だった兵士の動きに変化が起こるようになり、アクション部分も進化を遂げた。より美しく、より恐ろしく、より快適にプレイをすることができます。

DLC『Protector Pack』のプロダクトコードが封入!パッケージ版は、必ずDLC『Protector Pack』がダウンロードできるプロダクトコードを封入されている。
装備のスキンやキャラクターの強化をするためのアイテムなどが手に入る!

記事執筆時点ではPS5版だけっぽいですね。価格が8000円後半とかなりお高め。

 

まとめ

もっと売れても良い!! 

そう思える作品でしたし、経験上、間違いなくそう断言できます。ゲーム雑誌などにも露出がかなり少なく、制作が広告予算を割り振っていない印象ですが、もっとプレイされるべきです。

そういった意味で、隠れた名作と言えるでしょう!

特に、ストーリー重視の方にはおすすめです★

 

 

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