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【ドラクエ5】小説のネタバレ感想~嫁選び・砂漠の情事・仲間モンスターの紹介など

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【2020年11月26日 追記・更新】

小説「ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」を読んだ感想・ネタバレです。興味深く面白い内容の一方で、ビアンカを正史とした展開になっているので、フローラ派・デボラ派・ルドマン派の人は要注意です。

 

 

はじめに:裁判について

 作家の久美沙織さん=長野県軽井沢町=はゲームを元に小説を書き、スクエニから93年に出版した。ゲームでは主人公の名はプレーヤーが決めるが、久美さんは「リュカ」と名付け、「リュケイロム・エル・ケル・グランバニア」という称号も付けた。「グランバニア」はゲーム内で主人公の故郷とされている地名だが、それ以外は自ら考えたという。

 一方、スクエニ東宝などはドラクエVを元にした映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を製作し、昨年8月に公開した。映画の主人公の名は「リュカ」で、久美さん考案の称号と似た「リュカ・エル・ケル・グランバニア」という呼称も出てくるという。

 だが久美さんによると、事前にこのことは知らされず、映画の出演者がテレビ番組で映画について語るのを聞いた際、「リュカ」の名を使っていることを初めて知った。スクエニ側に説明や協議を求めたが、同社側は「リュカは非常に短く、ありふれた名称で、創作性は否定される。著作物として保護されるものではない」と協議に応じなかったという。

 久美さんは今月24日、スクエニ東宝などを相手取り、200万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴訟を長野地裁佐久支部に起こした。訴訟費用はクラウドファンディングで集めた。

一部引用:ドラクエ主人公、名前は誰のもの?小説家が賠償求め提訴:朝日新聞デジタル

要約すると、久美さんの考えた主人公の名前をスクエニ側が無断使用して、それを認めていないという内容です。映画の評価は本当に酷いですし、その上、この対応は……というのが正直なところ。クラウドファンディングで訴訟費用が集まったという事実が問題の大きさを示しています。

それでは、ネタバレ注意です↓↓

 

ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁のストーリー

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ストーリーのおさらいです。覚えている方は飛ばしてください。

幼年時代

主人公は父・パパスと共に、2年ぶりにサンタローズの村を訪れる。そこで幼馴染のビアンカと再会し、彼女と共にレヌール城でお化け退治をしてベビーパンサーを助ける。彼女と別れた後はエルフのベラと妖精の世界で起こる事件を解決。後、ラインハットにてヘンリー王子誘拐事件が発生し救出に向かうが、光の教団の手によりパパスが殺され主人公はヘンリーと共に教団の奴隷にされる。

青年時代前半

幼年時代から10年余が過ぎ、主人公とヘンリーはマリアと彼女の兄・ヨシュアの計らいで、奴隷として働かされていた大神殿から脱走に成功、海辺の修道院に流れ着く。主人公は父の遺言通り母・マーサと伝説の勇者を捜す旅に出る。ヘンリーの加入と離脱、そして彼とマリアの結婚と色々あり、旅を続ける中で大富豪の娘フローラとの出会い、ビアンカとの再会があり、この2人のうちどちらかを選び主人公は結婚する。その後、出生の秘密が明らかになり故郷グランバニアへ帰還する。そこで妻の妊娠が明らかになり双子の息子と娘が誕生、主人公は王に即位する。しかしその夜、妻がさらわれ彼女を救うべく実行犯と戦い勝つが、主人公と妻は光の教団により石化され引き離される。

青年時代後半

石像にされた主人公は競売にかけられ、ある富豪に魔除けとして買われる。だが、富豪の息子ジージョが何者かに誘拐され「効果がなかった」という理由で野ざらしにされる。約8年後、主人公は成長した息子と娘により発見され石化を解かれ故郷グランバニアへ再度戻る。その後、子供たちと共に、妻と母を捜す旅に出る。まず母の手がかりを求め彼女の故郷を尋ねる。一行は旅の途中、息子が「伝説の勇者」であると知る。そして浮揚力を失い湖底に沈む「天空城」を復活させるため、世界を回り妖精界へも向かう。結果、城の浮上に成功し、その主マスタードラゴンと謁見。そして光の教団本拠地である「大神殿」へ向かい教祖を倒し妻を救出。その後、魔界で母・マーサと対面。彼女の志を受け継ぎ大魔王・ミルドラースと対決する。

おおまかに区切ると、以下のようになります。

  • 幼年時代……1巻
  • 青年時代中編あたりまで……2巻
  • 青年期後半 ……3巻 

✳︎デボラは出てきません

 

1巻

長期におよんだ船旅を終えて、父パパスとともに、久しぶりに故郷サンタローズに帰ってきたリュカ。「ぼくは、お父さんみたいに立派な人間になるんだ」。彼の決意は父と子の絆のように強くて、かたいものだった。サンタローズでは、懐かしい人々たちとの再会が待っていた。しかし、胸を躍らせた夢のような時間はあっという間に過ぎ去り、少年は再び長く険しい冒険へと、父とともに旅立った…。リュカの幼年時代の大いなる旅を、克明に記すシリーズ第一巻。

  • パパスの口ひげがすごすぎて口が見えないという描写がある。また、ザリガニのスープが好きという情報も。ゲマに消される前は、盛り上がる筋肉で服が破れる描写あり。

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  • 主人公の名前はリュカ。父への憧れがある一方で、冒険に同行する上で邪魔になりたくないという負い目あり。マーサの血が流れていることで、モンスターから慕われるように。ビアンカよりプックル(キラーパンサー)と喋る幼少期。

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  • プックル……ゲレゲレちゃうんかい!! とツッコミを入れたのは僕だけじゃないはず。

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  • ダンカンの正式名称が、マグダレーナ・ダンカンであると判明。

  • リュカとビアンカはレヌール城へ。その時に銅の剣を装備していた(←ブーメランやろ!)

  • ヘンリーはそばかすだらけの描写あり。
  • ビアンカは勝ち気な女の子で、おてんば度が凄い。

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    主人公をリュカちゃん呼ばわり。両手でリュカの頬を挟んで揉み、引っ張り、ぐにぐに揺らす。「わー、よく伸びる。きゃあははは。変な顔」と言われ、リュカが「やめろよっ! 暴力女!」と怒る描写が面白い。
  • ベラが方言を使うが、どこの方言なのか全くわからない。その最たるセリフが、マヌーサだも!」
    似ているものと言えば、だもんよ→雷神(FFVIII)・だなも→たぬきちどうぶつの森)。
  • ザイルがゲーム以上に強い
  • ゲマの初登場の描写が非常に長い。引用すると

キラキラと蛇の鱗のように輝く赤紫のローブ、天井に届くほどの位置にある頭は、深々と引き下ろした頭巾のためによく見えない。濃い影の中に、鎌のような形にぽっかりとくりぬけた唇、陰鬱な光を放つ二つの黄色い目玉。それだけがいやにはっきりと見える、いや、そもそもそれは普通の顔ではないのかもしれない。痩せさらばえた骸骨の上に、ただその、いやらしい作り笑いの口と目を描いた仮面を張りつけられているのかもしれない。

 

  • パパスのセリフ「ぬわーーーっ!!」がない。そもそも、その描写にセリフがない。読む前から楽しみにしていたが、なかった(脳内ぬわぬわ状態)。

 

2巻

あの旅立ちから十年が過ぎ去っていた。過酷な試練の日々は、リュカを逞しい青年へと成長させていた。苦しみを共に分かち合ったラインハット王子ヘンリーと旅を続けるうちにリュカは新たな自分の姿に気づく。魔物使いとしての力を備えてきたことに…。新たな仲間たちとの出会い、そして別れ…。勇者を捜し求めて、新大陸へと旅はまだまだ続く。青年時代のリュカを描く、圧倒的なスケールの第二弾。

  • マーサの視点から物語が始まる。ピエール(スライムナイト)はマーサを知り、人間に好印象を抱いた過去を持っている。リュカに従える。

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    そこから過去の話へ→奴隷の神殿から、樽で脱出。
  • リュカは、奴隷になって暮らした経験は無駄じゃないという捉え方をしている。あの時を思い出せばすべて乗り越えていける、と。この発言を聞き、ピエールはマーサの命が受け継がれていることを確信する描写が良い。

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嫁選び

この項目だけは、フローラ派は閲覧注意です。

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  • サラボナの街に入ると、犬が登場。フローラと主人公をくっつける。リュカはモンスターだけでなく、犬の言葉もわかることが判明。
  • アンディは、露骨にリュカを敵視する。ルドマンの前で啖呵を切る描写も。

フローラが修道院に送られた日から僕はフローラを慕っていたんだ。それまでに一人前の男になって彼女を迎える! ……(中略)フローラが、目の前でほかの男のものになろうとするのを、黙って見過ごすことはできません」 

  • アンディは一人で炎の洞窟へ行くも、大火傷して帰還(もちろん、溶岩魔人を倒したリュカは指輪を持っている)。しかし、リュカが仲間モンスターと洞窟へ行ったのに対し、アンディは一人で行ったからすごい! アンディの勝ち! 的な展開に……。
  • ボロボロになったアンディを見たフローラは、「アンディをささえていく!」と宣言。その後、アンディと気持ちを通じ合わせる。
  • 修道院時代のフローラは、アンディとの思い出がある人形を毎晩思い出していた事実が発覚。
  • 二人の気持ちが通じ合う様子を見ていたリュカは、「幼馴染か。。。」としみじみ。そして、ビアンカと運命の再会。リュカ「きみのことを考えていた」ビアンカ「あたしもよ」
  • ルドマンが二組まとめて結婚式を執り行う。「二組一度の結婚式じゃ! ……(中略)一世一代の素晴らしい宴にしてみせるぞ!」

ゲームをプレイしてフローラを選んだ僕としては、納得のいかない展開の連続。こんなフローラ見たくなかった。

 

砂漠で……

テルパドールの砂漠で、リュカとビアンカが愛し合う……生々しくも美しい描写あり。妊娠の影響で倒れてしまうチゾットという村がありますが、その前に砂漠に寄ったということではないようですね。

その中で、砂を握りしめていたと描写あり。さらさら……さらさら……さらさら……。

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3巻

グランバニアはふたつの大きな喜びに沸き立っていた。ひとつは王の血をひくリュカの即位に。もうひとつはティミーとポピーという愛らしい双子の誕生に。しかし、妻ビアンカと子供たちとの安穏な暮らしは長くは続かなかった。…八年の後、成長した我が子たちとともに、母を取り戻すためにリュカは再び戦いへと身を投じていく…。それは邪悪な者たちの数々の陰謀に果敢に挑む冒険の旅。真実の幸福とは何か?一大冒険記第三弾、ここに完結。

  • 妊娠していたビアンカが男女の双子を出産。

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    初めて赤ちゃんを手に抱くシーンは感動的。今まで血縁関係のある人がいなかったことで苛まれていた孤独が埋まる、、、血縁ある家族の意味の描写がこんな感じで良かった。
  • その後、ビアンカは敵モンスター(ホークマン)に拉致される。助けに向かうリュカと仲間モンスターたちもデモンズタワーへ、、、この辺りが最も胸熱な展開。ガンドフはお腹に自分で穴あけて双子達を敵から隠し守る描写がこの小説で最も感動的。そして、仲間モンスターの半数が犠牲に……

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  • 8年後、ゴレムス(ゴーレム)、アンクル(アンクルホーン)、リンガー(シュプリンガー)、マーリン(まほうつかい)が仲間に。
  • ゲマを倒し、マスタードラゴンに会い、イブールを倒して魔界へ行き、ミルドラースを倒し……。ここからの展開はあっという間で、まさに怒涛の展開というか、展開を急ぎすぎた印象もありました。 

 

結論:ドラクエ5好きは一度読むべし!

分厚い本ですが、5が好きな方は一度目を通しておいて損はありません! 仲間モンスターがいるのはやっぱり良いものです。また、嫁選びもゲーム内とは全く異なる展開です。特にビアンカ派の方はすんなりと読めるのではないでしょうか★

 

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