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薬剤師国家試験に落ちた彼女を、僕は隣で見ていた~履歴書公開・病棟薬剤師の魅力・面接など

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「薬剤師国家試験に落ちた彼女を、僕は隣で見ていた」第十話。履歴書公開、彼女が考える病棟薬剤師の魅力、面接の結果など。

 

 

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履歴書の内容を公開

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研究課題・ゼミで学んでいること

◯◯✕✕講座に所属しています。高齢者に対して、認知症と治療薬のセミナーを行いました。より理解してもらうため、見やすい資料を作り、話すスピードを落としてハキハキ話すことを心がけました。また、高齢者の認知症に関する知識に与える影響についても検討しました。研究を通して、相手によって話す言葉や内容を選ぶことが大切だと学びました。

 

学生時代・学業以外で力を注いだこと

調剤薬局でアルバイトをしています。主に外来患者さんと介護老人保健施設住居者の調剤を行っています。各々で要望が異なるため、薬歴の確認を行い、間違えのないよう気を付けています。一包化する施設が多いため、薬を配達する日に間に合うよう、予定を立てて調剤を行っています。また、手の空いている時には薬剤師の先生をお手伝いし、より多くの処方箋に触れるようにしています。

 

私の特徴・人柄

中学生の頃から薬剤師になることが夢です。今年の国家試験で思った通りの結果が出ず、挫けそうになりました。しかし、周囲の励ましのおかげで前を向くことができました。この一年を有意義なものにするため、日々何をしなければいけないか考え、行動するように努めています。

 

趣味・特技など

友人と話すこと、または、ゆっくりとできるカフェで時間を過ごすことが好きです。オンとオフの切り替えができ、リフレッシュすることができるので、新たな気持ちで物事に取り組むことができます。

 

志望動機

患者さんの治療や薬に対する不安を取り除き、安心して治療に参加できるよう手助けのできる薬剤師を目指しています。貴院は、薬剤師としての知識や技能を学ぶことのできる教育プログラムがあり、それらを患者さんの治療に役立てることができると思いました。また、訪問した際に、今後興味を抱いた分野に関して、主体性を持って勉強できる環境であると感じました。

 

面接の話

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 面接の話を聞くと、

「お久しぶりです」と人事に言われ、

「成績良かったのになんで落ちちゃったの? すごく悲しかった」

 と薬剤部長に言われ……

「なんでまたウチに来たの? また受かると思ったんだ?」

 などの意地悪な質問は一切なし。結論から言えば、去年に続いて今年も受けたことがプラスに働いたようだ。面接前から好印象を受けている場合、通過する可能性はやはり上がる。

 印象に残った質問は、「予備校って、受からせるようにしてくれるんだよね?」と「最近感銘を受けたこと」。前者はともかく、後者は薬局のバイトを終える際に感謝されたことを話したという。人を通して良い感情が循環している点を考えれば、百点満点に近い回答である。

 僕が就活をしていたのは東日本大震災直後だった。就職氷河期と売り手市場・文系と理系・人間性の違いがあるにせよ、ここまで異なるのか……と学んだのであった。

 

彼女が考える病棟薬剤師の魅力

 病院に勤める薬剤師の中には、調剤室ではなく、病棟のナースステーションに常駐する者がいる。それが病棟薬剤師だ。看護師などと一緒に、その病棟に入退院する患者さんの薬の管理を行う。

 具体的には、

  • 患者さんへ新しく処方された薬の指導
  • 患者さんとコミュニケーションを取りつつ、副作用が出ていないかを確認
  • 退院する患者さんに退院後の薬の指導
  • 新たに入院してくる患者さんの持参薬を鑑別

 などなど。

 また、薬剤師だけでなく、ナースステーションにいる看護師、そして医師ともコミュニケーションがある。医療従事者として、他職種と一緒に働く経験は勉強になる。何より、患者さんのカルテを見るので、このような症状にはこの薬を~という類の専門性がつく。バイトで働いていた薬局は、患者さんが持ってくる処方箋しか見ることが出来ないので、この点は大きな違いでもある。もちろん、医師と薬についての意見交換を行う機会も多い。

 薬剤師として、他職種と関わりながら仕事を通して学ぶことが出来る、という点を彼女は魅力に感じているようだった。

 

面接の結果

 面接の結果通知が予定よりも遅い。「落ちたんよ」と言う彼女。自信がないと言うよりも、また試験に落ちたら、、、という経験が影を落としているのがわかった。

 倍率が高かったとは言え、常識や社会性がある人間に内定を出さないとは考えにくい。唯一ネックになるのは、やはり年齢である。ストレートで合格している人よりも遅れているし、女性についての考え方が企業によって異なるのは明らかである。面接前には、高校時代の友人からお守りをもらったらしいが、お守りを無駄にする経験は辛い。

 考えた挙げ句、彼女は思い切って電話で問い合わせた。

「明日一斉発送する」

 

 その数日後、合格通知が無事に届いた。

 良いことには違いない。しかし、一安心したのも束の間、「むしろ、受からないけんっていうプレッシャーがある」と言う彼女の言葉には覚悟がにじみ出ていた。

 

つづき

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