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【女子W杯2011決勝】あのゴールが生んだ悲劇を語る

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 今から約6年前……。

 宮間選手のコーナーキックから澤選手が決めた瞬間、もう、信じられなかった。こんな展開、見たことない……うおおおお!

 

 

決勝の日本対アメリカ戦

 前半を見て思ったことは「よく失点せんかったな」、後半を見て思ったことは「いつまで持つか……」だった。

 と言うのも、僕はテレビの前で苦しんでいた。自分がピッチに立つイメージをすると、アメリカの選手を相手にするのは本当に嫌な気分になるからだ。

 フィジカルがあまりに違う相手との対戦は滅入る。シンプルに痛いし、「こいつには勝てる」と思われるので気圧される場合が多い。でも、それだけじゃない。パワーやスピードがあるのは当たり前で、何より、この決勝は絶対に負けないというメンタルが経験と共に感じられた。それはプレーに迷いをなくし、相手に脅威を与えるからだ。

 しかし、なでしこの選手たちは違った。

 その立ち向かう姿勢に感銘を受けずにはいられなかった。

 

延長前半に失点、そして……

この相手によくやったよ……

 僕は完全に気圧されており、早い段階であきらめていたことを思い知らされたのだ。右サイドをきれいに崩された上に、抑えていたワンバック選手の得点……。そして、延長前半という時間帯。

 経験上、あのような展開でエースが決めれば、疲れは一気に飛ぶ。観客も盛り上がるし、残り時間までのモチベーションも新たに生まれる。アメリカからすれば、すべてが完璧だったと思う。

 なので、決められた側としては、再び自分たちを鼓舞することは本当に難しいと思うのだ。準々決勝のドイツ戦も延長までもつれ込んだが、あの時は無失点だった。ドイツはホームならではのプレッシャーもあっただろう。

 言い訳が効かない失点だった。心が折れるには充分な失点だった。

 ……でも、それでも、なでしこはあきらめていなかった。延長後半のCK、澤さんのあの得点である。

 

 し、信じられない……!!

 

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 うおおおーーー!!!

 

 

 ――――頭に強烈な衝撃が走った。

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「何時と思っとん!!!」

 (画像はイメージです。喧嘩稼業 5巻35話ステゴロ道 より引用)

(……え~っと、早朝なのはわかるけど、それよりも)

「痛えええ!」

 僕はその場にのたうち回った。

うるさい!

 殺した声で目をひん剥いて怒る彼女を見て、我に返った。あ、自分を抑えることが出来なかったんだ。こんなこと(彼女がこれだけ怒ったのも、彼女に殴られたのも、我を忘れたのも)初めてだ。

 というか、当時の彼女は国家試験を控えた年で、定期試験中だった。

 僕はなんとなく、なんとなく正座した。正確には、掌底をこめかみ辺りに食らいました。

 

PK戦へ

 岩清水選手の勇敢なファウルなどもあり、PK戦へ(あれだけ賞賛されるレッドカードを僕は知らない)。

 円陣を組む佐々木監督の笑顔が印象的で、「これはイケる!」と思ったことを覚えている。そして、宮間選手がGKの逆を突いた時点で勝利を確信。海堀選手のナイスセーブもあり、流れは完全に日本。コースを読まれていた阪口選手も無事に決めて、ホッとした表情にも余裕が感じられた。そして、何度も見ることになる熊谷選手の仰ぐ表情。

 歓喜の瞬間が訪れた。

 ……本当ならば、布団に包まってでも叫びたかった。でも、大人しくせざるをえなかった。なぜならば、彼女がにらみを効かせていたから。

 でも、そのおかげで宮間選手が相手に敬意を示す瞬間を見逃さなかったのだが。

 

サッカー観の変化

 僕は幼稚園から高校までサッカーをやってきた。少しだけだが高いレベルに触れてきたし、プロになることがどれだけ難しいことかも理解している。今でもサッカーが好きだし、試合も見る。でも、この試合以上に感銘を受けた試合は他にない。

 今まで培ってきたサッカー観が、完全に覆された試合だった。イスタンブールの奇跡(2004-2005CL決勝リバプールミラン)をも超えたのだ。

 

Emotional Japan stun USA in World Cup final - YouTube

FIFAの動画です。埋め込み出来ませんでした↑↑

 

「ここぞという時に決める選手がいない」

 彼女もよく言っている言葉だが、そんな選手は世界一、二を争う選手しかいないというのが僕の持論だ。簡潔に言えば、バロンドールやFIFA最優秀選手に名を連ねる。具体例を挙げれば、やはり現在だとロナウドやメッシ。少し前だとラウールやインザーギなども印象に残っている。あとはもちろん、澤穂希

 そして、この試合の数ヶ月後、澤選手はバロンドールを、佐々木監督は最優秀監督賞を手にしていた。

 

厳しすぎる現実

  本当に優勝してしまった。余韻に浸っていたら

ちょっと!

 ……もうどうしたん。そんなに朝から怒らんでも。

こっち来てん!

「ちょっと待って」

今すぐ!

 ったく、なんなんも~と思いつつ、洗面台の方に行くと彼女はトイレを指さしていた。そこには水に浮かぶ……(自主規制)

 ……ウ、ウソやろ。……マジか。自分の人生でこんなことがあるなんて……。まだ20代なのに……。

ホント、あんた信じられんわ!

……うん、おれも

「はああああ?」

……。

 

 幸い、彼女に捨てられずに今がある。

掌底はもちろん、今まで殴られたことなんてなかった(ドラマなどにありがちなビンタもないです)。あれほど怒られたこともない。

女子ワールドカップ決勝は色んな意味で忘れられない日になった。 

 今更ですが、澤さん、出産おめでとうございます。

 

教訓

・腐ってからが本当のスタート(僕の場合)

・集合住宅で我を忘れてはいけない

・掌底は痛い

色々な方に迷惑をかけて生きてます……。あの時は本当にすみませんでした。あの時はありがとうございました。

 

澤さんとの友人関係について、竹下さんが書いてます↓↓

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