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【アンコール遺跡群】カンボジアで見た空が忘れられない

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 カンボジアで見た空が忘れられない。まるでクレヨンに塗りつぶされたような色の空が、そこには広がっていた。温かみのある水色の空に、透き通るような美しさの白い雲。あまりの美しさに、空を見入ってしまったことを覚えている。

 ただただ水色の空に、ただただ白い雲が浮いていた。なんというか、立体感のない景色だった。

  ふと周囲を見渡すと、不思議なことに、他国の旅人達が寝転がって空を見上げていた。ようへいも寝っ転がり、僕も体勢を崩した。とても幸せな時間がそこにはあった。空を眺めるだけの時間は、人生にどのくらいあるのだろう……。

 アンコールワットではなく、アンコール遺跡群のどこかだった。調べればわかると思う。でも、僕は今になっても調べていない。なんとなく、わからないままにしておきたいから。 

 初めて行った海外。大学生活で自分の中に何かを残したいというようへいに付き合う形で、大学一年の夏に行った。僕は2浪しているので、ようへいとは入学時期が2年違う。入学したばかりの僕と、大学生活の終わりを見据えていたようへいでは、金銭面でもメンタル面でも準備が違った。たった10数日だったが、お互いにそれを感じていた。そして、自然な形で、僕らはカンボジアで別れた。

「また会おう」

 僕はそのままタイへ戻り、一足先に帰国。ようへいは、1ヶ月かけてベトナムラオス、タイを巡った。

 

 よく言われる、価値観が変わった・世界が変わった、といったことは僕にはなかった。物乞いされたし、タクシーではカモられた。外国人と喋ったことで、10年近く学んだ英語が大して使えないこともわかった。環境や人種などについてもちろん考えさせられた。旅をする過程で、余計なものを持つことは結果的に自分を苦しめることも学んだ。

 でも、それら以上に、日本を全く知らない自分に気付いたことが大きかった。如何に狭い環境の中で生きてきたのか。同世代の人間の他に、親族や教師しか大人と接したことのない自分。大学に行くまで、九州を出たことは数えるほどしかなかったと思う。生まれて初めて、自分の人生を客観視できた気がした。

 そして、世界に行くまでは意識すらしてなかった日本の良さを体験したくて仕方がなかった。豊かな四季、美しい自然、深みのある文化、美味しい食べ物。帰国後、日本中を旅した。言葉が細部まで通じることもうれしくて、以前よりも人が好きになった。

 

 世界の空も、日本の空も、つながっている。空がつながっているように、私たち一人ひとりの行動も、世界とつながっているのだと思う。当り前なことがいかに素晴らしくて尊いか。それを確認できたことは良かったのかもしれない。

 な~んてことを当時は考えていた。いや、今でも思ってはいるのだが、それを以前よりも実感していないというのが正直なところ。

 若かった、という事実がより一層愛おしい、今日このごろ。

 

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